ちょっとだけ細かいルール

慣れないうちは覚えていなくてもあまり問題ないルールです。
とりあえず「ボコスカ戦闘」だけは見ておくと良いかもしれません。


☆戦闘に関するルール

・飛行状態
・水中戦闘
・ボコスカ戦闘!
・超必殺連携!


☆システム面に関するルール

・パーティー
・アイテム所有権
・決闘宣言と捕縛
・射程と範囲に関する補足
・遮蔽に関する補足
・フレンド機能


☆その他のルールなど

・判定の難易度の目安
・能力値の一時的な変動
・CL調整(選択ルール)




・飛行状態

一部の【特技】を使用することなどにより、キャラクターは「飛行状態」になります。
飛行していると「移動妨害」を受けないだけでなく、
自分の「ターン開始」時に「☆転倒」から自動的に復帰します。
屋内や水中ではこの効果は得られません。

通常の「飛行状態」は移動時のみ飛行するため、通常に地面で待機しています。
しかし【完全飛行移動】という特技を習得したエネミーは常に上空で待機するため、
射程が10未満の攻撃では飛行しているキャラクターは攻撃できません。
射撃武器を使用したり、自らも飛行したり、何らかの手段で落としたりしない限りは、
一方的に攻撃を受けてしまうでしょう。


「射程10以上の攻撃がないと【完全飛行移動】を持つエネミーに対しての
 攻撃手段が『投石』しかなくなってしまうので注意なのです!」




・水中戦闘

水中で戦闘を行うことになった場合、〔移動〕に−5のペナルティを受けます。
また、「飛行状態」の効果も失われます。
現在地が「水中」かどうかは、キャラクターが「ターン開始」時にいたヘクスが
水中だと判断されるヘクスかどうかによります。
ニンジャの【ミズグモ】や、リザードの特異点「水中行動」などがあれば、
これらのペナルティを受けることなく行動可能です。



・ボコスカ戦闘!

プレイ時間が足りない、雑魚戦まで描写するのが面倒、だけど省略するのも味気ない・・・
そんなときは、戦闘開始時にGMとプレイヤーの合意があれば、
敵味方が一斉攻撃を行う「ボコスカ戦闘」を宣言することができます。
全員の行動が終わった後であれば、戦闘の途中からでも宣言可能です。

プレイヤーからの「ボコスカ戦闘」の申請を受けるかはGM次第ですが、
GMが「ボコスカ戦闘」を宣言した場合は基本的に拒否しない方が良いでしょう。
(GMから言い出したということは、尺の都合などがあるはずですので)

ボコスカ戦闘の流れは以下の通りです。

@「ターン開始」時に行う処理を全て一括で行います。

A「支援ターン」の処理は無視して、PC側とエネミー側が「行動ターン」で行う攻撃を選択します。
通常攻撃のほか、〔HP〕にダメージを与える【特技】を使用しても構いません。
多段攻撃や、敵が2体以上いる場合の範囲攻撃は、致傷力を2回算出可能です。
(3回目以降の攻撃は無視します)

B全ての攻撃が命中したものとして双方の致傷力の合計値を算出します。
攻撃属性は、全ての攻撃によるものが合算されます。
〔命中〕判定や〔回避〕判定、敵との距離などは全て無視します。
クリティカルやファンブルも一切発生しません。

C算出されたPC側の致傷力の合計値からエネミー側の防護点の合計値を引き、
算出されたダメージをエネミー側に分配します。
エネミー側の致傷力の合計値からPC側の防護点の合計値を引き、
算出されたダメージをPC側に分配します。
この分配はプレイヤーが相談して行いますが、
PCの〔HP〕を0未満にするような分配はできません。

D〔HP〕が0以下になったキャラクターがいれば、
そのキャラクターは「★気絶」して戦闘から除外されます。
「ダメージ後」や「行動終了後」の処理も無視します。

E次のターンの処理に移ります。その際ボコスカ戦闘を継続するか、
通常戦闘に戻るかはプレイヤーが選択可能です。
通常戦闘に戻った場合、消費した〔HP〕と〔FP〕は引き継がれます。


☆実際の流れ
エクスプローラーのニュエ、シュラン、ヴィレッタ、パルト、ローズの5人は
オーク2匹、ゴブリン3匹の集団に出会いました。
PCが「ボコスカ戦闘」の宣言を行い、GMが受諾したのでボコスカ戦闘開始です。

@「ターン開始」時に有効な【特技】などはないため省略しました。

Aニュエは【弧月脚】、シュランは【カイシャク】、ヴィレッタは【シールドヒット】、
パルトは【ワールウィンド】、ローズは【ファイアボール】を選択しました。
2回攻撃の【弧月脚】、範囲攻撃の【ワールウィンド】は致傷力を2回算出可能です。

B致傷力の合計値は、PC側が200点の「打撃/斬撃/刺突/火炎」属性攻撃。
敵側が100点の「打撃/斬撃」属性攻撃になりました。
【カイシャク】による対象を即座に気絶させる効果などは省略します。

CPCの防護点の合計値は30、エネミーの防護点の合計値は4でした。
エネミーが受けるダメージは196点、PCが受けるダメージは70点です。
敵への攻撃はオーク2体に55点ずつ、ゴブリン2体に38点ずつ分配して撃破、
3体目のゴブリンには余った10点のダメージです。
PCへの攻撃は4人でどう分配するか相談した結果、
〔HP〕の高いヴィレッタに30点、ニュエ、シュラン、パルト、ローズに10点ずつ分配しました。

Dオーク2体とゴブリン2体は〔HP〕が0以下になったので「★気絶」します。
PC側は気絶しないようにダメージを分配したので全員まだまだ戦えます。

E次のターンを開始します。残った敵はゴブリン1体のみです。
もう一度ボコスカ戦闘を行えば、確実に倒せることでしょう。
通常戦闘に戻ることもできますが、ゴブリンの運命は変わらないでしょう・・・


※シナリオのクライマックスとなる戦闘での「ボコスカ戦闘」は避けたほうが良いでしょう。
ただし、大勢が決した後のトドメとして使う、といった使い方は有効です。



「とにかく戦闘の処理が早くなるので、ザコ戦を素早く処理するのに最適なのです。
 支援系のPCも何か攻撃手段をもっておけば『ボコスカ戦闘』で貢献できるのですよ」



「〔命中〕〔回避〕判定が省略されるから、命中率に不安のあるキャラも活躍できるのにゃ!」



・超必殺連携!

パーティー全員が持つ必殺の【特技】を続けざまに叩きこむ戦闘モードが「超必殺連携」です。
基本的には上記の「ボコスカ戦闘」と同様ですが、以下のような違いがあります。

@「超必殺連携」でエネミーを倒しきった場合、エネミーの致傷力は計算しません。
  「超必殺連携」で倒しきれなかった場合のみ、エネミーの致傷力も計算します。
A「通常の「ボコスカ戦闘」と異なり、条件を満たせばGMの承認を待たずに使用可能です。
B戦闘開始から数えて3ラウンド目以降でなくてはなりません。
C最低でも誰か1人が「CT:1ターン」「CT:戦闘終了」「CT:シナリオ終了」の
  いずれかの【特技】を用いて攻撃する必要があります。
D「超必殺連携」の使用は「CT:シナリオ終了」とします。

時間があればPC同士であらかじめ打ち合わせをしておいて、
この「超必殺連携」の技名を決めておいても良いでしょう。


「序盤のうちは『CT:戦闘終了』の【特技】はほとんどないので、
 CL10をこえた中級者以上向けのルールだにゃ。
 特定の強力なエネミーを倒すのに役に立つはずにゃ!」



・パーティー


フィルトウィズでは、最大6人のパーティーを組むことが可能です。
パーティーを組むには管理カードを使用して、
視界内のキャラクターに加入要請を行う必要があり、
相手が管理カードを通して受け入れればパーティー成立となります。
(GMが認めれば7人以上のパーティーを組んでも構いません。
 円滑な進行とゲームバランスのために規定しているものです)

【特技】による範囲攻撃は、原則としてパーティーを巻き込むことはありません。
パーティーへの回復などが敵を巻き込むこともありません。
パーティーに入っていなくても、基本的に【特技】は使用者の認識により
敵のみ、味方のみに効果を与えることが可能ですが、
(両方を巻き込むものには「敵味方全員」と記述があります)
パーティーのメンバーにしか使用できない【特技】も存在します。

パーティーを攻撃することは原則としてできませんが、
「ダンジョンの天井を落として押しつぶす」などの
【特技】に分類されない攻撃はパーティーを巻き込みます。
最終的な判断はGMが行います。

パーティーメンバーが管理カードに脱退の意志表示をするか、
リーダーから100m以上離れるとパーティーから脱退します。
また、パーティーリーダーが解散の意志表示をするとパーティーは解散されます。
パーティーの結成・加入要請・リーダー変更は自由に可能ですが、
解散・脱退は自分のターンのみで行動を消費します。
(パーティーの急な脱退を利用した殺害などの悪事を防止するためです)



・アイテム所有権

装備品と所有アイテム(10個)に入っているアイテムは、
他のキャラクターに奪われることは「基本的に」ありません。
(アイテムを奪う効果が明記された【特技】によるものは除きます)

投げつけた武器なども、捨てる意志でもって投げたのでなければ
他のキャラクターに拾われることはありません。
アイテムの所有権やGPを別のキャラクターに譲渡する際は、
お互いの同意のもとのトレードが必要です。
(ただしトレードを強いられて、不本意ながら同意した場合も有効です)



・決闘宣言と捕縛

エクスプローラー同士などの人間同士で対決をしたい場合、
〔HP〕が双方1以上の状態で「決闘」をお互いに宣言することで、安全に戦闘することができます。
双方で「決闘」を宣言した場合は片方の〔HP〕が0以下になった時点で決着がつき、
戦闘終了と同時に〔HP〕が1まで回復して、「★気絶」も「★死亡」もしません。
お互いの同意なく戦闘に入った場合は、通常に「★気絶」や「★死亡」する可能性があります。
「決闘宣言」及びその受諾は管理カードを通じて行います。

人間側のキャラクターを1度でも殺害したキャラクターは
所持する管理カードが赤く染まり、「お尋ね者」となります。
「お尋ね者」はディフェンダーギルドに討伐されるため、町で普通に暮らすことは出来ません。
(決闘宣言をしようと試みたキャラクターは、相手を殺してしまっても
 正当防衛と判断されます。管理カードの色も通常のままです)

なお、管理カードが赤く染まったいわゆる「赤ネーム」のキャラクターに対して、
〔HP〕を0にしたキャラクターが「捕縛」を宣言することで、
強制的にゲーム内刑務所「煉獄」に送ることができます。
煉獄に送られたキャラクターは追跡調査が行われ第四魔将イグニスによって処分が決定されます。
NPCであれば抹消、「真実を知る者」であればログイン無期限停止が最も重い処分となります。
ログインするプレイヤーは脳波によって判別するので、一度ログインを禁止されたプレイヤーは
通常いかなる手段を用いてもフィルトウィズに再度ログインすることはできません。

※赤ネーム以外の捕縛
赤ネーム以外のキャラクターを捕縛することも不可能ではありませんが、
捕縛されたキャラクターが追跡調査で無実だった場合、
捕縛したキャラクターに一定期間ログイン停止などのペナルティがあります。
また、赤ネームのキャラクターが他のキャラクターを「捕縛」することはできません。

※決闘特殊追加ルール
双方の同意があれば決闘時に〔HP〕を2倍にして勝負が可能です。
敵味方全員の〔HP〕の現在値と最大値が2倍になり、
戦闘に参加する全てのキャラクターに適用されます。
通常の決闘では〔HP〕にマイナス域がないため早期決着がつきますが、
じっくりと戦闘したい場合はこのルールを適用するとよいでしょう。

・実際に〔HP〕が増えてキャラクターが強くなっているわけではありません。
 与えるダメージや回復する〔HP〕などが全て実際の半分になっています。
・双方の同意がある場合は2倍ではなく、3倍でも4倍でも構いません。



「『対話成長型NPC』に悪い感情が芽生えると『裏切り者』と認定されて
 魔族に変化するシステムがあるので、通常の『対話成長型NPC』に極悪人はまずいないのです。
 よって管理カードが赤く染まっているのはほぼ確実に『真実を知る者』なのです!
 『真実を知る者』の悪人はフィルトウィズがどうなろうと構わない連中なので注意するのです!」




・射程と範囲に関する補足

攻撃や【特技】の射程は、自分のキャラクターとどれだけ何ヘクス離れてるかを考えます。
たとえば「射程:1」とあれば隣接ヘクスのキャラクターのみを対象とできます。

また、「指定したヘクスから3ヘクス以内」といった記述の場合は以下の図のように考えます。
以下の場合、3体のエネミーすべてを巻き込むことが可能になります。(図1−1)

図1−1:ヘクスを指定する【特技】の範囲



一部の特技は「扇形」という特殊な効果範囲を持ち、その範囲は以下のようになります。(図1−2)


図1−2:ヘクスを指定する【特技】の範囲





・遮蔽に関する補足

攻撃を行ったり【特技】を使用する際には、【特技】の対象になるキャラクターか、
指定するヘクスのどちらかが見えてなくてはなりません。
例外として使用者を中心とした対象全員に効果のある【特技】であれば、
見えていない対象にも効果を及ぼします。(【○○陣】【華劇:○○】【アマテラスの光】など)

対象や指定するヘクスが見えているかどうかは、使用者と対象のヘクスを直線で結び、
GMが視界を遮る障害物と定めたヘクスを通っているかどうかで判別します。
(僅かに通過しただけでも障害物とみなしますが外周のみはセーフです。図2)
判断が難しい場合は最終的にGMが決定します。

図2:遮蔽に関する補足


おまけ:自分を中心として対象全員に有効な【特技】





・フレンド機能

「真実を知る者」同士でお互いの同意があれば、
管理カードを用いて「フレンド」登録が可能です。
「フレンド」同士であれば以下のことが可能です。

@メールによる通話
Aスクリーンショットの送信
Bログイン状態の確認

キャラクターが「★死亡」してもフレンド登録は消えず、
ログインさえしていれば連絡を取り合うことが可能です。
フレンドの解除はいつでも自由に行えます。




・判定の難易度の目安

判定の難易度の目安です。GMの参考になれば幸いです。
PCがどの程度得意分野に習熟しているかの目安にもなります。

修正なし:易しい。素人でも適正があれば可能。関連する【特技】があればほぼ余裕。
難易度3:標準的。素人にはやや厳しい。関連する【特技】に習熟していれば余裕。
難易度6:やや難。素人にはほぼ不可能。関連する【特技】に習熟していればなんとか。
難易度9:難。その道の専門家でなければほぼ不可能。
難易度12:至難。専門家に周囲の協力があってようやく可能。

なおプレイヤーが罠や不意打ちなどに警戒する宣言を特に行っていなくても、
「PCがそれらに気付く判定すらできない」ということは避けるべきです。
(1つ1つのドアに聞き耳、鍵開け、罠解除、と宣言していたら手間もかかることですし、
 現代社会に生きる我々とフィルトウィズに生きるPC達では警戒度も違うのです)
そのうえで特に優れた手段やロールプレイを行ったPCに対しては、
判定の難易度にある程度のボーナスを与えても良いでしょう。



・能力値やフォーチュンの一時的な変動

〔HP〕〔FP〕や「フォーチュン」は装備や【特技】の効果で最大値が変動することがあります。
シナリオ開始前であれば現在値も同時に引き上げられますが、
それらの効果が消えて最大値が減少しても現在値を下げる必要はありません。
ただし現在値が最大値を超えていた場合は、最大値の値まで強制的に引き下げられます。

シナリオ開始後に最大値を引き上げる効果を受けた場合、
「現在値も上昇させる」記述がない場合は現在値は上昇しません。
これはフォーチュンクラウン(装飾品)などを利用して、
フォーチュンを回復させるのを避けるための措置となります。



・CL調整(選択ルール)


原則としてPC同士のCLの差は5以内であることが望ましいでしょう。
PC同士でCL差が大きいと、CLの低いキャラクターの活躍が減り、
全員が冒険を楽しめなくなる原因になるためです。

しかし、どうしてもCLに差がついたキャラクター同士で冒険を行いたい場合、
「レベルアッパー」や「ダウングレード」を使用してCLを調整できます。
(実際に成長させたりしてキャラクターを作り直す必要はありません)


☆レベルアッパー(最大でCL10まで)

・〔HP〕の最大値にアップさせた「CL×4」、〔FP〕の最大値にアップさせた「CL×2」のボーナスを得る
・あらゆる判定にアップさせた「CL÷2」(端数切捨て)のボーナスを得る
・あらゆる致傷力にアップさせた「CL×2」のボーナスを得る


☆ダウングレード(最大でCL10まで)

あえてCLを落としてシナリオに参加することを「ダウングレード」と呼びます。
通常メリットはありませんが開催されるシナリオに合わせたCLにしたり、
ネームドエネミーの確定ドロップなどを狙うのに使用できます。

ダウングレード時には以下の効果を受けます。

・〔HP〕の最大値にダウンさせた「CL×4」、〔FP〕の最大値にダウンさせた「CL×2」のペナルティを受ける
・あらゆる判定にダウンさせた「CL」分のペナルティを受ける
・あらゆる致傷力にダウンさせた「CL×5」のペナルティを受ける
・参加したシナリオではCLの成長は行われない
 (元のCLが15以上ならういっしゅすたーの受け取りは可能)
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