サブシナリオ「悠久の時計塔」
シナリオ原案:husky データ制作:marsh


推奨CL合計値:70〜100 アニー:可


※GM以外は「C町の住民たち」以降を見ないほうがシナリオを楽しむことができるでしょう。
プレイヤーとして参加する場合はご注意下さい。

@導入 Aシナリオ概要 
B町の地図  C町の住民たち 
Dシナリオ進行 E決戦! Fエネミーデータ  Gエピローグ H清算



@導入

「これはまずいですね・・・」


第六魔将バロールは、「奇跡の工房」のスクリーンに映し出されている光景を見てひとりごちた。

「彼が研究している儀式を分析するに、これはキャラクターの復活。
 原則としてキャラクターの復活を【リザレクション】や蘇生ポーション以外による
 正式な手順以外で行うことは認められていません。ワンダラーならそのことを知っているはず・・・」

バロールは少し困ったように首をひねった。
機械の関節がかちゃりと音を立てる。

「・・・仕方ありませんね。少々難儀ですが彼女に協力を要請致しましょう。
 それに、あの時計塔の中・・・私も少々興味がありますゆえ」

バロールは目を細める。機械ゆえ表情は読み取りにくいが、
恐らくそれは「笑っている」のだろう。


「・・・で、なんで私がやらないといけないのかしら?
 あなたが勝手にすればいいでしょう、バロール」


第四魔将デスはいかにも面倒くさそうに、玉座の肘掛けにもたれながら言った。
雪の町スノーホワイトを統べる者のため作られた豪華な玉座も、今や彼女専用となっていた。

「あの町の時計塔はいわゆるブラックボックス、我ら魔将ですら近寄れないプロテクトがかかっております。
 恐らく『創造主』たちによって施されたものだと考えて良いでしょう。
 そのため、調査には第四魔将殿の持つ『停滞』のお力が必要になってくるというわけです」


「『創造主』が関与してこないなら、尚更私達が手を出す理由はないわ。
 あなたの知識欲が旺盛なのは結構なことだけど、
 余計なことをしてこれ以上目をつけられるのは御免被るわ」


例によって何かと理由をつけて外出を拒否するデス。

「いいじゃないっスかお嬢wwwたまには外に出ないと余計にぼっちをこじらせますよwww」

そしてその言葉を放った瞬間、デスのハイヒールが氷漬けの魔族「氷棺の受刑者」に炸裂した。
派手に壁に叩きつけられ、目をくるくるまわす受刑者。
・・・もっとも彼は骨だけの姿なので、目をまわそうにも眼球はないのだが。

「左様でございますか・・・残念です。今度『死者の箱舟』の改造を手掛けるので
 グレイヴディガー殿と相談のための催しを開こうとも思っていたのですが・・・
 デス殿は何かとお忙しくクリスタルキャッスルを借りるもの難しい模様、やはりグランシュタットあたりで」

「やるわ!」

*

「ったく、どういうことなのよ!こんな退屈な町でずっと過ごすなんてまっぴらごめんよ!!
 いいこと?ここで休もうって言ったあなたが責任をとって、原因を排除しないさいよ!!」


アニーはあなたに当たり散らしたが、あなた自身もナインテイルにつままれたような心地だった。
しかし、この町で数日過ごすうちにいくつかの法則性はわかっていた。

まず、この町で起こった出来事は午前0時を迎えた瞬間、
時計の鐘の音と同時に全てリセットされるということ。
つまり、この町は同じ1日をぐるぐると何度も繰り返しているのだ。
あなたたちの記憶だけは、どうやら持ちこされているようだが・・・

次に、この町を通常の手段で出ることはできない。
外に出ようとすると、反対側の門から「入ってしまう」のだ。
まるで、同じ町が無限に続いているかのように。

そして最後に・・・

「この町はどうやら大規模な『停滞』状態にあるみたいね。
 でも、それを隠すために表向きはきちんと日常が送られている。
 とすれば・・・あの不治の中二病患者が一枚噛んでるのは間違いなさそうね。
 もっとも、あの万年ヒキコモリストが自分から動くとも思えないし、
 裏で糸をひいたのはバロールってところかしら。なんにせよ、あの時計塔にカギがありそうね」


あのアニーですら事件の全貌を掴みかねている。
どうやら、とんだ寄り道になってしまったようだ。
あなたは心の中で少々悪態をつきつつも、この町の調査に乗り出すことにした・・・



Aシナリオ概要

カベノソトを旅していたPC達は地図に載っていない街を見つけます。
その町は「大時計の町ティムロック」という名前で、
その名の通り、町の中心に大きな時計塔がそびえる、のどかな街でした。
カベノソトの割に魔族もおらず、のどかすぎる風景に違和感を感じるも、
PCは長旅の疲れもあり、この町で休むことに決めました。

午前0時になると、きれいな鐘の音が鳴り響きました。
それは幻想的でしたが、PCはなぜか不気味なものも感じました。

朝起きると、街の人達は誰もPCたちのことを覚えていませんでした。
そう、泊まった宿の店主でさえ・・・
そして町の外へ出ようとすると、反対方向の入口から町に入ってしまうのです。

この町に一体何が起きているのか・・・
PCの目的はこの町の謎を明かし、永遠に同じ1日が続くこの町を脱出することです。



B街の地図

以下が「大時計の町ティムロック」の地図です。
上部分が北、下部分が南とします。

PCが場所を移動したい場合は座標を指定します。
移動できる場所の候補はあらかじめGMが伝えておけば
プレイヤーが迷うことが少なくなるでしょう。
場所を移動した場合1時間が経過します。



・時計塔(K8)
町の中心にそびえ立つ時計塔です。
下層は一般開放されており展望台のようになっていますが、
上層へと通じる階段には強力な結界が張り巡らされており、侵入することはできません。

・門(K2、N3、Q5、Q8、Q11、N12、K14、H12、E11、E8、E5、H3)
この町の出入り口となる12か所の門です。出ようとすると以下のように繋がってループします。

K2←→K14 N3←→H12 Q5←→E11 Q8←→E8 Q11←→E5 N12←→E5

・昇る太陽亭(J10)
あなたたちが宿をとった「昇る太陽亭」です。
1階部分は食堂になっており、「12時」「18時」前後には食事をとる人々で賑わいます。

・町役場(L5)
小さな町役場です。この町に関する資料などを閲覧することができます。

・マーケット(N7)
食料品や日用品を買うことができる商店街です。
品揃えはあまり良くありませんが、農産物の品質はなかなかのものです。

・カラクリ職人工房(H8)
アズマの地から伝わったカラクリ技術を使った製品を作っています。
目玉商品は精巧で美しい懐中時計と、独自のデザインの自律兵器「カラクリソルジャー」です。
しかし、今は実力のある職人が少なく少々さびれています。

・池のほとり(N5、Q8、M11、J11、G8、J5)
規則正しく作られた池です。ほとりでは釣りを楽しむ人の姿を見ることもできます。

・林(L3、P6、O11、J12、F9、G5)
整然と木の植えられた、人の手によって整備された林です。



C町の住民たち

「仕事中」と記述のある時間帯は、基本的に相手にしてもらえません。


・昇る太陽亭の女将「ジャンヴィエ」
エクスプローラー?聞いたことないねえ、ワンダラーみたいなもんかい?

あなたが宿をとった「昇る太陽亭」の女将で、
あなたのことをやや不思議に思いながらも優しく接してくれます。
素直で頑張り屋の一人娘「フェブリエ」と共に宿を切り盛りしています。

6:00〜  「昇る太陽亭」で1日の準備。
11:00〜 ランチタイム。とても忙しい。仕事中。
14:00〜 夜の準備のためマーケットへ買い出しに。
18:00〜 ディナータイム。とても忙しい。仕事中。
21:00〜 後片付けをして明日に備える。


・宿屋の娘「フェブリエ」
いつかは外の世界を見てみたいの。きっと素敵なことがたくさんあるわ!

「昇る太陽亭」の看板娘で、幼いころに父を亡くしましたが明るく元気に振る舞っています。
昼過ぎには少し自由時間があり、外壁に登って思索にふけったりお昼寝をしたりします。
どうやら「ティア」とは友人関係にあったようです。

6:00〜  「昇る太陽亭」で1日の準備。
11:00〜 ランチタイム。とても忙しい。仕事中。
14:00〜 お昼休み。外壁の上で異国に思いを馳せる。
18:00〜 ディナータイム。とても忙しい。仕事中。
21:00〜 後片付けをして日記をつけ就寝。


・ティムロック町長「マルス」
どうですティムロックの町は?辺鄙なところですが時計塔は見事なものでしょう!

片眼鏡の紳士です。ティムロックは基本的に事件も少ないため、
あまり忙しそうにしておらず、「エリオット」と時計塔のことを調べるなら
協力してくれるかもしれません。美食家として有名で、おいしいものに目がありません。

6:00〜  自宅で朝食と朝の体操。
8:00〜  町役場で事務処理。仕事中。
12:00〜 「昇る太陽亭」で昼食。
13:00〜 部下たちとマーケットやカラクリ工房の視察に。仕事中。
18:00〜 さて、今晩はどこでディナーにしようか。
20:00〜 早起きするために早めに就寝。


・役場の職員「アヴリル」
私も忙しいのですが・・・町長のご命令なら仕方ありませんね。

町役場で働く、眼鏡をかけた知的な女性職員です。
「マルス」の協力を得ていれば色々と町の伝承などについて調べてくれるでしょう。
コテコテの恋愛小説が好きで、時間さえあれば読みふけっているようです。

6:00〜  朝は弱いのでギリギリまで寝ている。
8:00〜  町役場で事務処理。仕事中。
12:00〜 町役場で昼食。持参の弁当を食べる。
13:00〜 町役場で事務処理。仕事中。
18:00〜 まっすぐ自宅に向かう。余った時間は読書。


・釣り人「セプタンブル」
俺が信じてるのはこいつだけだよ。どうだい、いっちょ勝負してみるかい?

一日中外壁近くの池でぼーっと釣りをしている、無精髭の青年です。
以前は「エリオット」とは親交があったらしく、
彼に気に入られれば役に立つことを教えてもらえるかもしれません。
また、彼は元々優秀なギア職人だったようです。

6:00〜  北東の池で釣り。(M5付近)
8:00〜  東南東の池で釣り。(O8付近)
10:00〜 南南東の池で釣り。(N11付近)
12:00〜 南南東の池で、釣った魚で昼食。
13:00〜 南西の池で釣り。(J11付近)
15:00〜 西北西の池で釣り。(G8付近)
17:00〜 北北西の池で釣り。(J5付近)
19:00〜 カラクリ職人工房に戻り、釣った魚で夕食。
20:00〜 釣り具のメンテナンス後就寝。


・カラクリ技師「エリオット」
もうすぐだ・・・もうすぐまたキミに会える。待っててくれ、ティア・・・

最近町で何かと話題になっている人物です。
博識で素晴らしいギア技術を持ちますが、変わり者と専らの評判です。
恋人である「ティア」を「大侵攻」で失ってからというもの、
時計塔に籠って何かの研究に没頭しているようです。


・悲劇の少女「ティア」
私いま幸せよ、エリオット。だからもう自分を責めるのはやめて・・・ね?

以前は町一番の美少女と呼ばれ、優しくしっかり者でした。
カラクリ技師「エリオット」とは恋仲でしたが、
ある日「大侵攻」で「エリオット」をかばって死亡してしまいました。
その時の悲惨な有様は、筆舌に尽くしがたいものだったようです。



Dシナリオ進行

☆基本進行
このシナリオでは、場所を移動するたびに1時間が経過します。
行動可能な時間帯は6:00〜24:00で、
24:00を迎えるとその日の探索は終了し、ふたたび6:00に戻ります。
これを「1ループ」と呼びます。

・シナリオ終了までに3ループ以上が経過した場合、
 報酬が減点されてしまうため、GMはある程度注意を促しても良いでしょう。

・シナリオ前半は調査、シナリオ後半は戦闘を行います。
 戦闘は連戦ですが、説得が可能な場合1戦目を飛ばしても構いません。
 また、1戦目は必ず「ボコスカ戦闘」で処理します。

・「真実を知る者」がいた場合、ログアウトすることは可能です。
 ただし、再度ログインした場合もやはりこの町に降り立ちます。
 また、セーブ地点に戻ることはできません。


☆シナリオ前半
調査パートです。時計塔上層に向かう手段を調べるのが主な目的となります。
それまでにしておくべき主な行動は以下の3つです。

特定の人物の行動時間を完全に調査するには、
PCのうち1人が1ループを消費して調査する必要があります。
シナリオに関わる重要人物(「C町の住民たち」に記載された人物)は、
GMがそのことを宣言するとプレイヤーが行動を迷いにくくなるでしょう。



1.宿屋の娘「フェヴリエ」から「ティア」の話を聞く

「フェヴリエ」に時間がある場合「ティア」の話を聞くことができます。
話をきける時間は昼の休憩時間(14:00〜)でしょう。

朝(6:00〜)と就寝前(21:00〜)でも話を聞けなくはないですが、
[意志−6]判定で交渉に成功しなければならないでしょう。
(有利な特異点「人たらし」や【詩人の交渉術】も有効です)
この判定に失敗したとしても休憩時間を教えてもらえます。
宿屋の女将「ジャンヴィエ」に聞いてみるのも有効です。


・ジャンヴィエ
「そうだねえ、調べものがあるなら町役場に行けばいいんじゃないかな?
 あと、時計塔といえばエリオットっていうカラクリ技術者が最近ずっと籠ってるねえ。
 エリオットについて詳しく知りたいなら、セプタンブルって友人が
 カラクリ工房で働いてたはずだから探してみなよ」


・フェヴリエ
「時計塔といえば、時計塔に籠って研究してるエリオットさんには素敵な恋人がいたのよ。
 でも、彼女・・・ティアは『大侵攻』でエリオットさんをかばって死んでしまったの。
 それからエリオットさんは全然外に出てこなくなって・・・
 私、ティアからエリオットさんへの想いを綴った手紙を見つけたの。
 エリオットさんに会えたら、渡してもらえないかしら・・・?」

彼女と会話すれば重要アイテム「ティアの手紙」 を入手できます。
無くても内容を覚えることができますが、「エリオット」の説得は難しくなります。
1度手に入れれば次のループでは省略しても良いでしょう。

同じ内容はフェヴリエの部屋の日記を調べることでも知ることができます。
日記帳にはカギがついていますので、[感覚−9]判定で開錠する必要があります。
(【盗賊の心得】【ロックスミス】が有効です)
判定に失敗すると「ジャンヴィエ」に見つかってしまうため、判定のチャンスは一度きりです。
この方法では「ティアの手紙」は入手できませんが、
手紙を預かっていることは日記に書いてあるので本人と交渉すれば手に入れることもできるでしょう。



2.役場の職員「アヴリル」から時計塔の伝承を聞く

時計塔上層の結界を解除するには、
「アヴリル」の協力を得て時計塔の伝承を調べる必要があります。
「アヴリル」は職務に忠実で、仕事が終わっても自分の趣味(読書)に
没頭するため、そう簡単には力を貸してはくれません。
彼女の力を借りるには、まず町長「マルス」に気に入られる必要があります。
力を借りることができる場合も「アブリル」は17:00には帰宅しますので
13:00〜17:00が情報収集可能な時間帯です。

彼女の力を借りずに時計塔の伝承を調べることも可能ですが、
町役場で2時間をかけて[知力−9]判定に成功する必要があります。
(【賢人の知恵】のボーナスは有効です)

ティムロック町長「マルス」は12:00から「昇る太陽亭」で昼食をとります。
その時に話しかけていい反応が得られれば、
昼からは「アヴリル」に伝承を調べてもらうことが可能になります。
彼に気に入られるには[意志−9]判定を行っても構いませんが、
「マジカルクッキング」を行い、レベル3以上の料理ができれば、反応判定が不要になります。
(昇る太陽亭の材料を使うのでお金は不要です。予めマーケットで食材を仕入れておけば、
 出来上がるもののレベルにさらに+1のボーナスを得ます)

・マルス
「そうだな・・・ではこうしようか。君たちの作る料理が私を満足させられたら
 君たちの調査に全面的に協力することにしよう!・・・職権乱用とは言わないでくれよ?」

・アヴリル
「では、この町の伝承について重要と思われる部分を抜粋しておきました。
 ・・・そろそろ帰っても良いですか?読書の時間ですので」

・時計塔に伝わる伝承より
「時計塔には非常に重要な資料が秘匿されており、それを守るため結界が作られたようです。
 この結界に関する一文は以下のようになっております。
 ・・・この文章の意味ですか?私はそこまで存じ上げませんので」
 
『世界の叡智を我が物にせんとする者、まずは黄金の鍵を手に取るべし。
 そして時を刻む針がティムロックの南北を貫く時、時計塔から時計塔へと針を伝って北に歩め』


プレイヤーに10分ほど考えさせても答えが出なかった場合、
アニー(もしくはアヴリル)から解答を出しても構いません。

「『時を刻む針がティムロックの南北を貫く時』・・・これは、町そのものを時計に見立てて、
 時計の短針と長針が南北へ一直線になる時間のことじゃないかしら?
 つまり、今から間に合う時間だと18:00ってことになるわね。
 そして『時計塔から時計塔へと針を伝って北に歩め』ということは、
 ループを利用して北門を出て南門から入り、そのまま時計塔に向かえってことよ!
 ・・・『黄金の鍵』が何か、ですって?そんなの知ったこっちゃないわよ。自分で探しなさい?」




3.釣り人「セプタンブル」から「黄金の鍵」の話を聞く

「セプタンブル」は1日中あちこちで釣りをしており、彼の所在を突き止めるのはかなり難しいでしょう。
まず情報収集のためカラクリ職人工房に向かい、
優秀なギア職人だった彼が、最近は遊びほうけている話を聞く必要があります。
6か所の池のどこかで釣りをしているということは聞き出せますが、
それがどこなのかはPCにはわかりません。
(時間によっている場所は変わります。「非凡な直感」があれば一発でしょう)

「セプタンブル」がいなくても3Dで8以下がでれば釣り仲間を見つけることができます。
釣り仲間に聞けば彼がどのように釣り場を移っているか教えてもらえます。

・セプタンブル
「こんな俺に用だなんて珍しいな。ふーん、エリオットについて聞きたいのかい?
 構わないが・・・お前にその資格があるか試してやるとしよう。
 といっても俺が信じてるのはこいつだけだよ。
 どうだい、いっちょ勝負してみるかい?誰がより多くの魚を釣れるかだ」

「セプタンブル」から情報を聞き出すには、
1時間を消費して釣り対決に勝つ必要があります。
釣り勝負は「セプタンブル」が「3D+3」匹、PCは「3D」匹を釣り上げます。
【野伏の歩み】があれば、SLv1ごとに3匹のボーナスを得ます。
PCのうち誰か1人でも「セプタンブル」の釣り上げた数を上回れば勝ちになります。
なお勝負に負けても1回だけ再戦は可能ですが、
それ以降は「明日来い」と言われてしまいます(次のループになります)


・セプタンブルの話
セプタンブルに勝てば、彼の知っていることを話してくれます。

「参った参った、降参するよ。・・・あいつは優秀なギア職人だったよ。
 俺はそんなあいつをライバルだと思ってたんだよ。俺が一方的に思ってたんだけどな。
 だが、彼は恋人のティアを失ってから何かに憑りつかれたかのように妙な研究に没頭し始めてね。
 俺もなんだか張り合いがなくなっちまって、こうして無為な日々を送ってるというわけさ。
 ・・・あいつに会いたいのかい?なら、こいつを持っていきな。
 これはあいつから『時計塔の鍵』だって言われてもらったんだが、俺にはどう使うかわからなかったのさ」

セプタンブルはあなたに重要アイテム「黄金の懐中時計」を渡します。
これこそが時計塔に入るための鍵となるものです。
1度手に入れれば次のループでは省略しても構わないでしょう。

「さて、俺の知ってる話はここまでだ。
 ・・・初対面のアンタに言うのもおかしな話だが、エリオットを救ってやってくれ。
 あいつはずっとティアを守れなかった自分を責め続けてるんだ。ずっとずっとな・・・」

「黄金の懐中時計」

名称:黄金の懐中時計(装飾品)
価格:120000GP
解説:何者かが作り出した、フィルトウィズの管理者権限を得るアイテムの模造品。
所有者への存在やアカウントに干渉する攻撃及び「☆停滞」を無効化する。
〔先制〕に+5のボーナスを得て、〔先制〕がダウンする効果を受けなくなる。




☆時計塔内部へ

伝承通り18:00に北門に入り、南門から出ると町の様子が一変しています。
町の外と上空には色とりどりの光がうごめいており、
町の人々は18:00で時間が止まったかのように動かず、干渉することができません。
宵闇の中、あなたたちは時計塔へと向かいます・・・


・時計塔とエリオットの正体
この時計塔の正体は、フィルトウィズ全てのデータを蓄積するデータ保管庫
「アカシックレコード」のバックアップデータ保管所でした。
第一魔将ラダマンティスや第六魔将バロールが暴走した時に備え、
運営のみが操作可能でいつでも本物と置き換え可能な
「アカシックレコード」の複製が作られ、運営のみがアクセス可能にしていました。

ですが、この「アカシックレコード」にアクセスして書き換えようとする者が現れました。
彼が「エリオット」です。彼はフィルトウィズ正式稼働中にプレイヤーであった「ワンダラー」でした。
彼はNPCである「ティア」に恋をして、「ティア」も彼を受け入れ恋仲となりました。
しかし、彼は「大侵攻」で「ティア」を失ってしまいます。
そのため、魔族や運営たちを強く憎むようになりました。

そんなある日、「天の声」としか言いようのない声を聴きました。

「フィルトウィズに生きる若者よ。お前に世界を変える助けとなるものを与える。
 それは林の中、4時22分に隠した。世界を変えたければ向かうがいい」
 
彼はこれが夢だと思いました。しかし、彼が半信半疑のままこの言葉の意味を考え、
それを理解して指定された場所を掘り返すと、金色に輝く2つの懐中時計が埋まっていました。

彼はその懐中時計を持ち去り、時計塔の内部に入ってその内部にあるものを理解しました。
しかし、その動きはフィルトウィズの運営に気取られ、
「エリオット」はアカウント永久停止処分となりました。
(しでかしたことの重大性から、現実世界でも処罰された可能性があります)

しかし、「エリオット」のあまりに強い思いは「電子の亡霊」としてフィルトウィズに残り続け、
「ティア」を甦らせるために、時計塔の中で研究を続けました。
それに気が付いた第六魔将バロールは、第四魔将デスの力を借りて、
この町の機能を停止させてしまいます。「運営」にその異常を察知されないよう、
表向きには日常生活が続いているように見せかけながら。
こうして、この町は同じ1日を繰り返すようになっていきました。

これらの情報は、時計塔上層へと向かう長い螺旋階段の途中、
壁面に取り付けられたいくつものスクリーンで表示されます。
それは、この時計塔に残った強い残留思念によるものです。
もっとも、「真実を知る者」以外には「アカシックレコード」や「運営」の話は理解できないでしょう。



☆時計塔上層にて

時計塔上層には複雑な模様の描かれた無数の歯車が音をたてており、
その中央に存在する、無数の文字列を映し出す巨大なスクリーンの下で、
眼鏡をかけた細身の青年が佇んでいます。彼こそが「エリオット」です。
・・・しかし、彼は実体を持った存在ではありません。
余りに強い「ティア」への執念が生み出した「電子の亡霊」です。
それは、今も「ティア」を甦らせようと儀式(コード改変)の日を繰り返しています。

「・・・!?君たちは誰だ、どこから入ってきた!」
 まあいい、ボクのじゃまをするものはだれだって排除してやる。
 それが人間であろうと魔族であろうと魔将であろうと・・・運営であろうと!」


@「フェヴリエ」から話を聞いていなかった場合

エリオットは有無を言わさず襲い掛かってきます。
戦闘に勝利したあと、「フェヴリエ」の話を聞いていれば説得可能です。
この戦闘は必ず「ボコスカ戦闘」で処理します。
エネミーはエリオット(CL30)×1、カラクリナイト(CL15)×2です。
PCのCL合計値が90以上の場合はカラクリナイトを1体追加、
70以下の場合はカラクリナイトを1体減らすと良いでしょう。

「ははは・・・一度死んだぐらいじゃ諦めないぞ!何度でも・・・何度でも!
 ティアがぼくのところに帰ってくるまで何度でも試してやるさ!」

エリオットは高笑いしながら消えていきます。


A「フェヴリエ」から話を聞いていた場合
あなたは、「ティア」が「エリオット」にあてた「ティアの手紙」を読み上げます。
「ティアの手紙」がない場合は口頭での説得になるので少々難しくなります。
[意志−9]判定を行い、成功しなくてはならないでしょう。(【詩人の交渉術】が有効です)
GMは、PCのロールプレイ次第でボーナスを与えても良いでしょう。手紙の内容は以下の通りです。

「信愛なるエリオットへ。突然ですが、あなたは私に隠し事をしていますね?
 ・・・ううん、多分ワンダラーという人たち自体が私たちに何かを隠している。
 でも、教えてくれとは言いません。だって、あなたが私のために隠しているのも知っているから。
 それに、あなたの正体が何であっても私の気持ちは変わらないから。
 そして・・・今の想いはたとえ私たちが離れ離れになっても消えないから。愛してるわ、エリオット」


そして、手紙から「ティア」の幻影が浮かび上がります。
それは、手紙に残った「ティア」の残留思念が生んだ「電子の亡霊」です。
「エリオット」と「ティア」の幻影は柔らかな光の中に消えていきます。



E蒼炎龍グレイシャルとの決戦

「エリオット」の幻影が消えると同時に、
時計塔は大きく揺れて周囲の壁が砕け散っていきます。
いつの間にかすっかり夜になっていたにも関わらず、
周囲には淡い青色の光により照らされていました。
そして、上空には青白く輝く翼によって飛翔する1体のドラゴンがいました。
PC達の心の中に謎の声が響きます。

「それはかつて第四魔将デスがこの町を停滞させるために遣わした龍。
 その龍に与えられた『永久凍土の蒼き炎』の力により、この町は停滞した。
 龍を打ち倒し、時を動かすのです。フィルトウィズの若者よ」

この町を停滞させた『蒼炎龍』グレイシャルを倒さなくては脱出することはできません。
PC達は時計塔の屋上へと駆け上り、この龍と対峙することになります。
戦闘前にポーションうや【ソチャデスガ】などで回復することも可能です。



エネミーはK5に配置された『蒼炎龍』グレイシャル(CL65)1体のみですが、かなり強力です。
下にPCの強さに応じた調整案がありますが、それでも強いと思った場合は更に弱くしても良いでしょう。
【賢人の知恵】のあるPCがいれば、時計塔の魔力を得られるヘクスであれば
【停滞のブレス】によるバッドステータス「☆停滞」を無効化できることがわかります。
(ヘクスシート上は12か所の炎のヘクスです。ダメージはそのままです)

※描写
時計台屋上の床は巨大な時計のようになっており、
数字の刻まれた12か所からは柔らかな光が放たれている。


PCのCL合計値が69以下・・・〔HP〕−400 あらゆる致傷力−20 【ダブルアタッカー】【アドバンストマジック】削除 CL−10
PCのCL合計値が70〜79・・・〔HP〕−200、あらゆる致傷力−10 CL−5 【ダブルアタッカー】削除
PCのCL合計値が80〜100・・・データ通り
PCのCL合計値が101以上・・・【アドバンストマジック】【ホワイトインペイル】を「CT:1ターン」に




☆戦闘勝利後
PCが「蒼炎龍グレイシャル」との先頭に勝利し、
その巨体が光の粒子となって消失すると同時に世界にヒビが入ります。
ヒビは瞬く間に町全体に広がり、砕け散ってしまいます。
砕け散ったあとにあなたが見たものは、朝を迎えたティムロックの町でした。

・・・しかし、町は長時間放置されていたかのように廃れ、土埃が積もっていました。
あの出来事が全て夢であったかのように・・・
もちろん、町に暮らす人々の姿もありません。

時計塔とその内部のデータ保管庫の機能も死んでいるようです。
ただ、あなたの手元には金色の懐中時計だけが残っていました。
それだけが、この町での出来事が夢ではなかったことを物語っていました。

町を出ていくあなたたちに向け、何かが微笑み、語りかけた気がしました。
振り向いても誰の姿もありませんが・・・それでも、確かに聞こえたのです。


ありがとう、と。



Fエネミーデータ

名称:エリオット

CL:20  分類:人間
体力:10  敏捷:11  感覚:12  知力:15  意志:12
HP:100  FP:58  命中:21
ドッジ:12  パリイ:不可  シールド:不可
移動:6  先制:12  抵抗:14
防護:打撃6/斬撃6/刺突6/火炎6/冷気6/電撃6
攻撃:カラクリガン・・・命中21 3D+36(打刺) 射程20(射撃)

・特技
常時【カラクリ護衛】:カラクリ兵士が残っている間はダメージを受けない
行動【カラクリレールガン】:FP8 命中27 3D+66(打刺電) 射程20(射撃)

解説:時計塔に籠って研究を行っている、元ワンダラーの青年。
規約違反により本人のアカウントを停止されたあとも
その強い思念が「電子の亡霊」としてティムロックの町に留まっている。


所有レア:なし

 

名称:カラクリ兵士

CL:15  分類:ギア
体力:14  敏捷:13  感覚:11  知力:9  意志:13
HP:100  FP:37  命中:19
ドッジ:11  パリイ:15  シールド:不可
移動:8  先制:11  抵抗:13
防護:打撃15/斬撃15/刺突10/火炎15/冷気10/電撃15
攻撃:カラクリ銃剣(剣)・・・3D+39(斬) 射程2(近接)
攻撃:カラクリ銃剣(銃)・・・3D+39(打刺) 射程20(射撃)

・特技
行動【クロスブレイク3】:FP5 命中15 3D+51(斬) 2回攻撃 射程2(近接)

解説:漆黒の甲冑を身に着け、大型の武器を持つカラクリ騎士。エリオットが護衛に使用している。
魔族「ブラックナイト」をモデルに、ギア技術を用いた兵器も搭載されている。

レア:7500GP

 

名称:『蒼炎龍』グレイシャル(BOSS)

解説:スノーホワイト地方の洞窟に住み着く、氷河の力を持つ龍グレイシャルに、
第四魔将デスが「永久凍土の蒼き炎」の力の一部を与えたもの。
「大時計の町ティムロック」の時を停滞させるため、デスによって遣わされた。

CL:65  分類:魔獣/ネームド
体力:22  敏捷:14  感覚:12  知力:14  意志:13
HP:1260  FP:428  命中:28
ドッジ:12  パリイ:不可  シールド:不可
移動:9  先制:12  抵抗:19
防護:打撃25/斬撃35/刺突35/火炎10/冷気∞/電撃35
攻撃:水晶の牙(格闘)・・・3D+65(斬刺冷) 射程1(近接)
攻撃:水晶の尾(格闘)・・・3D+65(打冷) 射程5(近接) 【ダブルアタッカー】で使用
攻撃:水晶の鱗(格闘)・・・3D+60(斬刺冷) 射程10(射撃) 通常攻撃のみ

・特技
常時【ネームドエネミー】:HP0以外で気絶せずBSをターン開始時に打ち消す 打ち消し時CL分HP消費
常時【大型モンスター】:ヘクスを強制移動させる効果や移動制限を受けない
常時【ダブルアタッカー】:行動終了後に通常攻撃を追加
特殊【クリスタルシールド】:FP10 【魔法】を受けた際その効果を使用者に反射する
   回避や抵抗が必要な場合その判定も行う CT:戦闘終了
支援【アドバンストマジック】:FP5 支援ターンで「使用:行動ターン」の魔法を使用 CT:戦闘終了
行動【エレメンタルヒット4】:FP4 命中28 3D+115(打刺冷) 射程1(近接)
行動【ホワイトインペイル】:FP8 命中32 3D+100(刺冷) 射程10(魔法) 「パリイ」不可 CT:戦闘終了
行動【停滞のブレス】:FP15 3D+70(冷/防護無視) 射程10(扇型)
   命中するとバッドステータス「☆停滞」を受ける
   「ドッジ−10」成功でダメージ−10され「☆停滞」も受けない CT:1ターン HP600以下で使用

☆行動パターン
1:1ラウンド目から【アドバンストマジック】→【ホワイトインペイル】と【エレメンタルヒット】で攻撃する。
  それ以降も【エレメンタルヒット】を主力技として積極的に使用する。
2:行動終了後は【ダブルアタッカー】による追加攻撃を行う。
3:【魔法】を受けると【クリスタルシールド】で必ず反射する。
4:〔HP〕が600以下になると可能な限り【停滞のブレス】を使用する。

通常:24000GP
レア1:氷河龍の盾(盾)
レア2:氷河龍の盾(盾)+ういっしゅすたー×2



Gエピローグ

「はー、とんだ道草くっちゃったわ。シュセンに帰ったらお詫びとして
 スターフルーツパフェ3人前ぐらいは奢ってもらわないと割に合わないわ」


アニーはやれやれといった具合につぶやいた。
この小さな体のどこにあんなに大量のパフェが入るのかは、
あの町の存在より大きな謎だが。

「それにしてもなんだかスッキリしないわねえ。
 バロールがあのミーハー女をけしかけたのはわかるけど、
 あの時聞こえた声の主はなんだったのかしら?
 『創造主』が介入したわけじゃないだろうし、魔将の誰かってわけでもなさそうだし。
 あぁもうー!!私にもわからないことがあるとか、なんだかイライラするわー!!」


アニーは相変わらず、ぶつぶつとわけのわからないことを呟き続けている。
もっとも、蒼炎龍グレイシャルと戦う前に聞こえた声の正体は、
結局あなたにもわからなかった。アニーが気にするのもわからなくはない。

「・・・ま、いいわ。未知の出来事は退屈を紛らわせるスパイスになるし。
 あなたもせいぜい、私をこれ以上退屈させないよう今後とも努力していきなさい?」


アニーはほんの少しだけ無邪気に笑った。
あの町の人々にきちんと別れの挨拶もできなかったのは残念だったが・・・
恐らくこれで良かったんだろう。エリオットにとっても、ティアにとっても。

あなたは「死者の箱舟」に乗り、だんだんと小さくなっていくティムロックの町に別れを告げた。
風化し、人の気配すらしなくなった「大時計の町ティムロック」。
その町並みは、あなたがやって来た時と同様に美しかった。


サブシナリオ「悠久の時計塔」 -完-



G’追加エピローグ
シナリオクリア時に4ループ目以降に突入していた場合のみの追加要素です。
「蒼炎龍グレイシャル」を倒した後、「4時22分の林」(O11)に向かうと、
中央の大きな木にぽっかりと空洞ができているのを発見することができます。
この空洞は内部で無限に広がっており、なんともいいしれない不安を感じます。


※以下マスターシーン(描写は自由)

「ふふっ、予定通り『穴』が空いたわ・・・まだまだ小さなモノだけど。
 ヒトの心に語りかけるぐらいはできるようになったみたいね」

フィルトウィズではないどこか。
一部始終を見つめていた彼女は至極ご満悦だった。

「彼の言った通り、バロールがあの異変に気づいてデスが時間を停滞させた。
 あの男がアカシックレコードに接触するよう働きかけたのもうまくいったわ。
 おかげでフィルトウィズの『創造主』に気付かれずに『穴』を広げられた。
 ・・・ふふ、待っててね。そう遠くないうちに会いに行くわ、ザバーニーヤ」



−私のかわいい、いもうと。

 

H清算

お疲れ様でした。
シナリオを無事クリアした場合、PCのCLが1上昇します。
ギルドによる依頼の達成ではないためアタッチメント割引券はありませんが、
『蒼炎龍』グレイシャルのドロップGPが高額なため、それを分配すると良いでしょう。
また、セプタンブルから譲り受けた「黄金の懐中時計」は強力なアイテムです。
パーティーの懐事情が厳しければ売却してしまっても良いでしょう。

なお以下の場合はシナリオクリアと同時に「黄金の懐中時計」は砕け散ってしまい、入手できません。
・エリオットを説得できずに倒した
・ラストバトルで全滅してなんらかの形で再戦した
・事件解決までに4ループ目以降に突入しており、4時22分の林にも向かわなかった

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