マーチャントギルド長「シズ」のアイテム図鑑

「なんや、そんなこっちをまじまじと見てからに・・・
 ・・・はっ!まさかウチに惚れてもーたんか!?
 いやー、ウチが魅力的なんはしゃーないけど生憎ウチは
 お金だけが恋人で・・・ん、違う?ウチの持ってる本が気になる?
 これはウチが生涯かけて作ろうとしてる『シズのアイテム図鑑』。
 フィルトウィズに存在する全てのアイテムを事細かに解説した本や!
 中身は企業秘密・・・と言いたいとこやけど、今できてるとこまでなら
 特別に見せたってもええよ!見物料はおおまけにまけて100GPや♪」

・ナイフ ・剣 ・槍 ・斧 ・盾 ・鎧  



名称:ポーション類
霊薬とも呼ばれる、様々な効果をもたらす魔法の薬。
ワイズマンの研究により錠剤化に成功し、利便性は格段に向上した。
錠剤化したにも関わらず、ポーション(水薬)と呼ばれるのは、
見た目は変われどそれが本来のポーションと変わらない効果を持っている事を
認識してもらうための、ワイズマンたちの工夫によるものである。

なんでもこのフィルトウィズと異なる異世界では冒険者は数秒間に何十、何百もの
ポーションを文字通りがぶ飲みしながら強大な敵と立ち向かっていたというが、
フィルトウィズではそのような無茶なことを行うことはできない。
ファンタジーやメルヘンじゃあるまいし当然である。



名称:初心者用装備
エクスプローラーギルドから支給される初心者用の装備セット。
クラスによって支給されるものは若干異なる。

初心者用の使いやすい装備、とは言うが粗製濫造された安物装備に過ぎない。
実際は初心者が壊してしまってもタダ同然で代替が利くといった意味合いが強い。

しかし、当然装備者自身は代替などきくはずがないので
もし我が身を守りたいと考えるならよりよい装備を選ぶべきである。



・ナイフ

名称:大型ナイフ
スティレットとも呼ばれる。幅広の短剣ではあるがパリィには適さない。
本来は刺突用の武器だが斬撃も行えるよう
刃先の三分の一は荒く、残りは鋭利に研がれている。

技巧と腕力に優れた戦士はこのナイフ1本で金属鎧をも貫くことができるが、
大抵は鎧の隙間を狙って攻撃をする事の方が多い。その方が楽であるからだ。

本来命のやりとりを行う戦場では技を魅せる事にあまり意味はないのだが、
ワンダラーたちはより美しく華麗に、砕けた言い方をすれば
「スタイリッシュ」に戦う事を美徳としていた節があったという。


名称:パリイングナイフ
マインゴーシュと呼ばれる通り本来は左手に装備する短剣である。
この武器で相手の攻撃を受けるには盾よりも技術を要するが、
軽量の為素早く動き回れる、視界を確保できるという大きなメリットがある。
フィルトウィズでは右手に装備して主力装備として使う事が多い。


名称:ファイティングナイフ
ナイフとしてはかなり大きいが、ショートソードというほどの大きさでもないもの。
ワンダラーの間ではコンバットナイフとも呼ばれていたようだ。
彼らいわく、「らいふる」なる武器に装着する銃剣と呼ばれるものに酷似していたそうだ。
しかし「らいふる」なるアイテムが結局なんなのかは不明のままだった。
ワンダラーがいればとっつかまえて根掘り葉掘り聞いてやるところなのだが。


名称:クナイ
苦無と書く。「苦しむこと無く相手を死に至らしめる」から
こう呼ばれる、といった解釈をされがちであるがクナイとは本来「農具」である。
アズマではその由来はあまり浸透していないのか、
やはりほとんどは武器として用いられているようだ。


名称:炸裂クナイ
クナイの刃先にカラーストーンの粉末が塗されたもので、
この粉末が爆発を生み出す素となる。クナイ本体は爆発後も破損しないよう、
魔防のカラーストーン粉末が混ぜられた金属で作られている。

本来は農具ということもあってクナイは地面を掘る事にも適している。
また柄尻には縄を通す穴が空いており、
クナイを地面に刺して縄張りをしたりと様々な用途に使える。
生活の場面において万能な道具として役に立ち
「苦も無く」仕事ができるからクナイと呼ばれるのである。

ただし、このクナイで地面を掘ればその衝撃で
クナイが爆発する可能性があるので安易に用いてはならない。


名称:レーザークナイ
魔道工学により、文字通り魔改造されてしまったクナイ。
純粋な投擲武器として威力が高められたが、
ゴテゴテに配備されたアタッチメントのせいで、
本来の万能ツールとしての使い方はできそうにもない。
とあるニンジャが壁越えのためにこのクナイを
壁に向かって投げたところ、壁を貫き完全に破壊してしまった。

忍ぶべき者にとっては使いづらいと酷評されてはいるものの、
威力だけは確かである。


名称:キリングダガー
暗殺に用いられる短剣で刃は闇夜に溶け込むよう黒く塗られている。
また剣を抜く時に音がならないように鞘の内側にも工夫が施されている。

ワンダラーの中でも「赤ネーム」の連中が好んで愛用する短剣であったため、
所持しているだけでもそれを見た者はあまりいい顔をしないであろう。

やましい目的でつかわれる武器は人目につかないように
しっかりと懐にしまいこんでおくのが暗殺者としての嗜みである。
もっとも、やましい目的を達成した時点で結局「赤ネーム」となるのだが。


名称:ミスリルダガー
青白くほのかに光る魔法金属製の短剣であり、通常の短剣より威力が高い。
ミスリルはフィルトウィズでは比較的ポピュラーな金属であるが、
それでも通常の鉄に比べればはるかに強度や性能は高く価格も相応である。
故に駆け出しの戦士にとっては最初の「憧れの品」となるだろう。


名称:アダマンダガー
非常に堅固なる金属「アダマン合金」で作られた短剣であり、
扱いやすさ、威力、耐久性いずれも申し分無い。

アダマンはグラントのみが口伝でのみ伝わる秘伝の技で精製される金属である。
その精製方法をはじめに伝えたのはワンダラーであったとも言われている。


名称:ジャグラーダガー
魔族が作り出した醜悪な装飾がされた短剣。
マッドクラウンが好んでこの短剣を使用する。
投げても即座に手元に戻ってくるアタッチメント
「戻る武器」とほぼ同じ特性の魔法が短剣に付与されている。

マッドクラウンは人間を面白おかしく、惨たらしく殺害する事を悦びとしており、
その狂った言動と殺戮に対する、異様なまでの情熱は魔族側からも不気味がられている。


名称:剣聖の義手
その男は世界を渡り歩き続けた。
自らの生きる理由を探すため。

男の隣にはドライブギアと呼ばれる機鋼の友が常にいたという。
友は言った。

「とてつもなく困難な旅だよ。生きる理由を探すなんてのは」


・剣

名称:ブロードソード
幅広の長剣で、少しの訓練を積んだものであれば
容易に扱うことのできるバランスの良い武器である。

優れた武器の条件の一つとして扱いやすさは重要である。
多少威力が物足りなかったとしてもまともに使えない武器を持つよりははるかによい。


名称:バスタードソード
片手でも両手でも運用ができる剣。
半片手剣とも呼ばれるため中途半端なイメージをもたれることもあるが、
運用方法を選択できる、ということはそれだけ戦い方に幅が広がるということである。
通常の長剣に比べれば威力面に優れているが、少々重いので多少の筋力を要する。


名称:シャープブロードソード
本来は斬ることに重点のおかれた武器であるが、
先端を鋭利にしたことで刺突武器として運用できるようになった。

しかしその分通常のブロードソードより幅が少し狭くなり、重量も軽くなったため
通常のブロードソード感覚で扱うと使用感に若干戸惑うこともあるかもしれない。
慣れてしまえば通常のブロードソードよりも幅広い戦い方ができるようになるだろう。


名称:クレイモア
大剣の中では比較的小ぶりなつくりで、見た目に反して素早い攻撃が可能である。
必要な筋力も大剣の中では少ない方だ。

かつて脚立がついた小さな箱型の同名アイテムが街中で販売されていた事がある。
しかし、黄金のドラコニアンにそのアイテムは全て没収されたうえ、
店頭販売を行う者も町からいなくなってしまった。


名称:ゴブリンソード
ゴブリンの英雄が持つ剣。見た目は粗末で刀身も歪である。
それでも通常の剣に比べると何故か威力は高く、見た目以上に扱いやすい。

ゴブリンの英雄、とはいうが何をもって英雄となったかは定かではない。
確かなのは傍から見ればあまりにもくだらない事でも、
彼らはそれを英雄扱いしたりする事がある、ということだ。


名称:警備団式打剣
ガーディアンソサエティの正式装備であるが、彼らがこの武器を使う機会は少ない。
彼らの戦場での役割は敵を倒すことではなく、敵の攻撃から仲間を守ることであるからだ。
とあるガーディアンは言った。

「剣を捨てても盾だけは捨ててはならない。
 盾を持ち続ける事こそがガーディアンたる証である」


名称:貴族のサーベル
かつてはのガンエデン大陸には、グランシュタット以外にもいくつかの小国が存在していた。
しかし魔族の侵攻によりその殆どは潰えるか、グランシュタットに併合されるかたちとなった。
魔族ゴーストはこれらの哀れな貴族たちの成れの果てで、
魔族の侵攻によって滅びた後、第二魔将グレイヴディガーによって迎え入れられた。

彼らは消失の日以後、現在のカベノソトで再び小国を興した。
いずれはグランシュタットにも勝る大国を築く事を野望に。
その野望を持つ事さえも、グレイヴディガーの用意した筋書きかもしれないが・・・


名称:ミスリルソード
青白く光る魔法金属、ミスリルで作られた剣。
駆け出しエクスプローラーのいわゆる憧れの品の一つである。
ミスリル製の武器と防具を一式そろえる事で、
エクスプローラーとして一人前としての実感を得ることができるだろう。


名称:ミスリルクレイモア
元々大剣の中では扱いやすい部類のクレイモアであるが
魔法金属ミスリルを用いる事で重量が軽減され、威力が向上した。
非常に扱いやすいが値段もそれ相応なので
やはり駆け出しのエクスプローラーが手にする機会はそうそう無い。


名称:ギロチンブレード
刃の先端が斧のような形状しており、ハルバードのようなポールウェポンを思わせる。
重量で力任せに叩き斬る、もしくは叩き潰す事を目的とした武器である。
その重量故に並みの人間では持つことさえ困難なこの武器は
屈強な亜人の中でも特に腕力に優れた者が扱うことができる。


名称:ファントムブレード
見た目は筒状の柄のみで剣には見えないが、
自身のエネルギーを柄に込めることで刃を実体化することができる。

光り輝く刃は使用者のエネルギーの性質や、精神を反映すると言われており、
赤や緑、青色など様々な刃の色に変化するという。
一部のワンダラーには「ライトセイバー」とも呼ばれていたらしい。


名称:アダマンソード
ブロードソードを基礎デザインにアダマン合金を使用して造られた武器である。
やや赤茶けた刃の色が特徴なのだが、アダマンのこの色は
エクスプローラーたちの間では見た目が安っぽいとやや不評のようだ。

有用な汎用装備の見た目が悪くなるのは、
ある意味「お約束」であるとワンダラーは言っていたが・・・?


名称:アダマンクレイモア
アダマン製のクレイモアもやはりその刃は赤茶けた色をしているが
こちらは逆に巨大な刀身に赤茶が映え、威圧感を与える事ができるという事で好評であった。
実際このアダマン製の装備を持てる者はそれ相応の実力を備えるものがほとんどである。


名称:ヒュージブレード
アダマンゴーレムが使用していた、巨大なアダマン合金製の両手剣。
クレイモアなどの大剣が刃渡り150〜180センチなのに対し、
この剣は何と300〜500センチ!到底常人が扱えるものではない。
使いこなすには並外れた体力と修練が求められる。

振り下ろす他、力任せに振り上げるといった使い方が主流であるが、
振り上げ時にパーティーメンバーを巻き込んで、
空中にかち上げてしまうといった事故が少なくなかったという。


名称:ドラゴントゥース
火龍の牙をそのまま削って加工したもので、
その姿かたちは剣というよりは鋭利な先端を備えた棍棒といったところ。
しかし火龍の力を宿したその牙はひとたび振えば
アダマンさえ紙のように切り裂き、炎の嵐を巻き起こす。

火龍ヘルブレイザーを討伐することでのみ入手できるこの武器は、
一握りの者しか手に入れることのできない、真の実力の証明となる武器だ。


名称:血濡れの十字剣
『ディガー様親衛隊長』フュネライユの愛用する、二つで一つの双剣。
刃渡りはロングソード並なので片手剣としても十分運用できる。

フュネライユ率いるディガー様親衛隊では隊長クラスに近い者ほど
グレイブディガーの傍にいる事を許されるため、
嫉妬深い彼女たちは水面下で常に醜い争いを繰り広げている。
グレイブディガーはそんな彼女たちに対して冷ややかな笑みを仮面ごしに与えるのみである。

「私の興味は、魔将樹の花よりも美しい女性でもなく
 私と対等に渡り合える英雄でもない。私を夢中にさせるのは…」



名称:自由王の剣
『自由王』リーベルタースの愛用した、ただのブロードソード。
しかしこの剣には彼の確固たる信念と鋼の如き決意がこめられている。

自由である事は同時に自由であるがための責任を負う事になる。
そして自由である限り、安定という言葉は無く常に不安にさらされるのだ。

自由であり続けること。
それは並の常人では持ち得られぬ強靭な精神が求められる。
故に彼は英雄、『自由王』リーベルタースなのである。


名称:魔将樹の大剣
『魔将樹の剣姫』ロジエモールの愛用する剣。
大きさ的にはクレイモアと同等であるが、
おおよそフラウが扱うにはあまりにも巨大すぎる造りだ。
しかしフラウがこれを持つことで魔将樹の力と共鳴し、
まるで短剣を操るかのように軽々と振りまわす事ができる。

魔将ハイぺリオンの妻であるロジエモールは原初のフラウと呼ばれ、
魔将ザバーニーヤの母である。
彼女は「とある理由」であえて実の娘であるザバーニーヤを
「天体観測所」と呼ばれるフィルトウィズのはるか上空に浮かぶ城で独り生活させている。

「あの子を孤独にさせる事…それが私達の役割(ロール)だとしても。
 できるならば、もう一度あの子に会いたい…」


名称:ユグドラシルの枝

第三魔将ハイぺリオンの愛用する、命を司る巨木を削って造られた巨大な両手木剣である。
剣からあふれ出る生命エネルギーの光は手にしたものに力を与え、癒しの慈悲を周囲にふりまく。

ハイぺリオンは憂い、悩んでいた。
命を司る事。
命を作り出す事。
世界のバランスを保ち続ける事。

「プレイヤー」と呼ばれる存在のいなくなったこの世界で
自身が役割(ロール)を維持し続ける意味は一体何なのであるかを。
その答えを見いだす事は未だできずにいる。
しかし閉ざされた世界に「新たなる者」たちが現れた事によって…




・槍

名称:スピア
槍とは人類最古の狩猟武器の一つであるとされる。
間合いを大きく取るということは強大な敵に立ち向かう際に一定の安全と心理的余裕を作る。
比較的練度の低い新兵であってもスピアを用いれば力を発揮することができるだろう。
また、スピアで簡易的な担架として運用することもできる点は
あまり知られていない有効な活用法である。


名称:ランス
主に騎乗戦闘用に作られた槍の一種である。
地上にいる敵を狙えるようやや長めに作られているものも多い。
槍全般に言えることであるが、その武器の形状から
極端に接近されると攻撃力を失ってしまうという欠点がある。
一定の間合いを保ち続ける事も槍使いに求められる技術である。


名称:ハルバード
先端に半月状の斧に似た刃をとりつけたポールウェポンの一種である。
状況に応じて刺突と斬撃を切り替えることができるため、非常に優秀な武器となるだろう。
ただし、その分技量を求められるため、槍の初心者が使いこなすのは難しい。


名称:ナギナタ
アズマの地のサスライやニンジャたちもまた、
大侵攻の日が訪れるとシュセンの街へと赴くようになった。
街に残された女子どもたちは、その間「モノノケ」(アズマの地特有の魔族である)の
脅威から身を守るために自ら独自の護身術を編み出した。
ナギナタはその護身術と共に生まれた武器である。
斬撃と刺突、両方の特性を併せ持ちながらハルバードよりも遥かに軽く、
扱いやすく作られた非常に優秀な武器。


名称:ポセイドンスピア
三つ又に分かれた特殊な槍。
ポセイドンとは海に住まう魔獣から我々を守護する存在だと言われている。
ナインテイルの間では「カミサマ」の一人だと語り伝えられているが、
果たして「カミサマ」とはいかなる者なのか。


名称:ミスリルスピア
青白く光る魔法金属、ミスリルで作られた槍。優れた槍使いの中には空高く飛びあがり、
空中から強烈な槍の技を浴びせる戦い方をする者もいる。
その勇猛なる姿は「龍の騎士」と呼ばれ、敬愛された。
だがかつてのワンダラーの間では「リューチャン」などと呼ばれていたとか。


名称:ミスリルハルバード
青白く光る魔法金属ミスリル製のハルバード。
特性は通常のハルバードと変わらないが、威力が向上し扱いやすくなった。
価格もそれなりにするので駆け出しの探索者にはやはり手が出しにくい品である。


名称:血染めのホウキ
魔族サーバントの愛用するホウキ。魔力を増幅する効果がある。
血染めなのはサーバントが魔力を増幅する触媒とするために
自らの血をこのホウキに振りまいたためである。

厳密にいえば鈍器の類なのかもしれないが、槍として使えなくもない。
しかし他者の血がこのホウキに混ざると制御する魔力の流れが乱れるとも言われ、
これを直接の武器として扱う者は多くない。


名称:ジュエルハルバード
見た目が派手でどちらかというと武器というよりは芸術品の類のようにも見える槍。
しかしその大きく華美な護拳により、武器を用いた回避をしやすくなるため実用性は高い。
亜人グラントの身に着ける「光輝鎧」を参考にしたものだが、
直接的な防御力が向上するわけではないので注意する事。


名称:アダマンスピア
赤茶けた合金、アダマンを使用した強力な槍。
威力は高いがその分重量があるのでそれなりの筋力と技術を要する。
プレートメイル程度なら容易に貫くことができる強力な刺突武器として愛用者は多い。

アダマン特有の安っぽい見た目は相変わらずだが、
戦場で見た目を気にするのはかつてのワンダラーぐらいのものである。


名称:ヘルハウンドスピア
炎の魔獣ヘルハウンドの力を宿した炎の槍。
ヘルハウンドは凶暴な性格だが、うまく育てれば忠義に厚い番犬となる
槍という姿となっても主のために自らの力を存分に発揮してくれるだろう。

もっともヘルハウンドに主として認めてもらうのは容易なことではない。
生半可な実力では槍となったヘルハウンドにその身を焼き尽くされてしまうだろう。


名称:夜猟騎士のランス
ギア技術をふんだんに盛り込んだ、折り畳み式の黒い突撃槍。
起動すると即座に槍の形状に展開し、槍の先端は甲高い音を立てながら回転を始める。
あらゆる装甲を突破し、敵に致命傷を与えるロマンあふれる武器である。

「これって早い話、ドリルじゃないっすかね?」
                       −とある元ワンダラーの呟き


名称:ヴァルキリージャベリン
魔族ヴァルキリーの愛用する投擲用の槍。
ヴァルキリーは戦闘データの収集と送信を行う能力を持つ魔族だが、
異世界では本来死した英雄を勇者として選定する役割を持つらしい。
そしてヴァルキリーは「ヴァルハラ」と呼ばれる古の地に英雄たちを導くという。

ワンダラーたちもあの「消失の日」に全て死に絶え、
ヴァルキリーたちにその「ヴァルハラ」へと導かれたのだろうか。


名称:ポセイドンポール

魔族スカーレスの使用していた片手用ポールウェポン。
海の守護者の名を冠する割には禍々しい形状である。
おおよそ、人が操るには適さないつくりであり、扱うには相当な修練を要する。

海という領域に入る事は余りにも恐ろしいことである。
そのポセイドンというカミサマの存在を確かめることのできた者は果たしていたのだろうか。
恐らくワンダラーとて容易なことではないに違いない。


名称:エーテルスピア
「エーテル」と呼ばれる謎の物質で作られた槍。
この物質はヴァルハラと呼ばれる地でのみ得る事ができると言われているが詳細は不明。
ヴァルハラとは『満たされた地』のことを指すという説が
ワイズマンの間で提唱されているが、これまた今のところ有力な証拠は無い。


名称:クロスハルバード
十字型の護拳が施された美しい銀色のハルバード。熟練の戦士がこの槍を扱えば、
迂闊に懐へ飛び込んできた者の攻撃を容易に受け流し、反撃へと転ずることが出来る。
相手の武器とこのハルバードが交差する時、
文字通り敵にとってのクロス(墓標)となるのである。


名称:ムスペルヘイム
第四魔将イグニスが所有する、凄まじき炎の力を宿した魔槍。
一度振えばファイアフォートレスの溶岩さえも温く感じるほどの炎熱を周囲に放つ。
しかしながらイグニスがこの武器を持っているということは、
まだ相手のことを拳を交えるほどの敵として認めていないということだ。

「テメーなんざに俺の拳は必要ねえ!弱すぎんだよ!!」



・斧

名称:ハチェット
本来は伐採用の斧であり武器ではないが、
扱いやすさからあえて武器として愛用する戦士も多い。
戦闘用としては威力、耐久性共にやや心もとない。
実力と資金に余裕ができたのならよりよい武器を選ぶのが賢明である。


名称:アックス
ハチェットを戦闘用に改良した、片手用戦斧。
剣と違って先端の刃の部分に重量が集中しているため、扱いには多少の慣れが必要だ。
しかし使いこなすことができれば剣よりも深い一撃を与えることができるだろう。


名称:グレートアックス
見る者を恐怖させる巨大な刃と凄まじい重量を誇る、両手持ちの大斧。
その重量で力任せに叩き斬る一撃必殺の武器である。
ただしその重量故に扱いにくく動きも遅くなるため、攻撃を当てるには相当な修練を要する。


名称:サイズ
ハチェットと同じく武器として作られたものではなく、本来は草刈用の大鎌である。
しかしその形状からは独特の威圧感を感じる。
刃を向けられた者は自身が刈り取られるかのような恐怖感を感じることだろう。


名称:バトルピック
ケイブウォーカーたちの愛用するつるはし。
アダマンやミスリル鉱石の眠る岩盤を砕くために先端は鋭く頑丈に作られており、
金属鎧であっても容易に打ち砕くことができる。戦闘時は優秀な武器として活躍するだろう。

彼らはアカシックホイールに搭乗してスピードを乗せた状態で、
ピックの先端を叩きつける戦法を得意とする。


名称:シルバーハチェット

ハチェットの形状をそのままに耐久性と威力を向上させた。
もちろん伐採道具として使えるが逆にそちらの方がもったいなく感じるだろう。

銀は特定の魔族が苦手とする物質であり、
このシルバーハチェットは魔除けとしても扱われる。


名称:オークの大斧
魔族オークが作り上げた無骨な見た目の大斧。
少々歪な形状であるものの鋭い刃と凄まじい重量はグレートアックスと同等かそれ以上。
使い手をかなり選ぶが強力な武器になる事は間違いない。

ワンダラーの女性はまれにオークに対して「くっ・・・殺せ!」などと言っていたらしい。
しかしながらオークに殺されるような間抜けなワンダラーなどそうそういないため、
これはいわゆる煽っていくスタイルというやつなのだろう。


名称:ミスリルアックス
青白く光る魔法金属ミスリルで作られた戦闘用斧。
見た目に反して軽く扱いやすく、刃の鋭さが格段に向上している。
もっとも、一部の斧使いは重量感がないこの武器をあまり好まないとか。


名称:ミスリルスラッシャー
ミスリル製の両手斧。ギア技術を用いており折り畳み式になっている。
戦闘時は瞬時に斧の形状に展開する。

ワンダラーの間ではこの折り畳みギミックのウケがよかったのか思いのほか人気で、
町の中で意味もなく開閉する姿が見られた。
当時の町の人々はそんな姿を見て少し怖がっていたようで、
実際問題として無暗に街中で武器を出すのはあまりよろしくない。


名称:インペリアルピック
かつて地下世界アカシャの深きところに存在したと言われる地下帝国。
この古いバトルピックはその地下帝国の技術が使われていると噂されている。
かつて地下帝国はとあるものを守る役割を国全体で担っていたという。
それは世界に隠されし歴史と秘密を保管するものであったらしい。

地下帝国は既に土深く埋もれその所在は不明である。
そしてその隠されしものが今も地下帝国の奥に存在しているのかもまた定かではない。


名称:アダマンアックス
グラント秘伝の製法で作られた特殊合金アダマンを使用して作られた戦闘用の斧。
赤茶けた色はやや安っぽくあまり見た目はよろしくないが、それは些細な問題に過ぎない。
いかに鋭く、いかに重い一撃を相手に叩きこめるか、それが斧の全てであるのだから。
愚直なまでに威力を追及した戦士たちにとって、この武器は素晴らしいものだ。


名称:ギアブレイカー
刃、柄など全体的に魔道文字が刻まれた特殊な斧。
ギアに対して大きな効果を発揮する。

これらの魔道文字は、とあるソーサルギアが言うには
「ウィルスコード」と呼ばれるものに酷似しているとのこと。
ウィルスコードなるものがいかなものなのかは理解できないが、
確かな事はギアの挙動を著しく乱す、あるいは破壊する効果があるということである。


名称:アダマンスラッシャー
特殊合金アダマンを用いて作られた巨大な戦闘用斧。
ギアによる開閉ギミックも完備。
元々無骨なデザインで作られた武器に泥臭い見た目が合わさり、一部の探索者に大人気。
ただし使いこなせるかどうかはまた別問題である。


名称:カロンの大鎌
魔族カロンの使用していたサメの歯状のギザギザの刃が恐ろしい巨大な大鎌。
精神を直接切り裂く力があると言われており、
物理攻撃の通用しにくい敵にも有効な一撃を与えることができる。

それらの精神を「霊体」と呼ぶらしいが、
霊体という存在について詳しく知る者はこのフィルトウィズでもほとんどいない。
ゴーストとはまた違う概念であるとのことであるが…


名称:アップルピッカー
巨大な断ち切りバサミであるが、これを使用するアップルドールが
主に断ち切るのは犠牲者の首である。
彼女らは鼻歌まじりに、まるで庭先に成るリンゴを狩るようにそのハサミを振う。

シャキンと小気味よい音が鳴り響いた時、誰かの首がまた一つ落ちたのかもしれない。


名称:グレートウォーピック
伝承にある地下帝国の技術が使われているというギア製バトルピック。
つるはしと言うにはあまりにもギアまみれであり、つるはしの面影はない。
超高速振動するピックの先端があらゆる岩盤を瞬時に砕き、
強固な鎧を粉々に粉砕する。


名称:ダブルトマホーク
両手で持ってこそ初めて真価を発揮する斧。
投擲用武器として極限まで最適化が施されている。
アタッチメント「戻る武器」が標準で搭載されており、まるでブーメランのように手元へと戻ってくる。

「ダブルトマホォォォォク!!ブゥゥゥゥ…ゲホゲホッ…気合い入れすぎてむせちゃった…」
                             −とあるロボットアニメ好きだったワンダラー


名称:インペリアルアックス
かつて地下世界アカシャに存在した古の帝国。
その謎の技術がふんだんに盛り込まれたのであろう巨大なギア製の斧。
刃先からさらに飛び出す無数の槍の如きトゲがアダマンさえも容易に打ち砕く。

古の地下帝国が何故滅びたのかを知る者は誰もいない。


名称:ニヴルヘイム
第四魔将デスの使用する凍てつくような刃をした巨大な鎌。
その冷たき刃に斬られた者は魂さえも凍りつくであろう。
ニヴルヘイムとは「暗き国」を意味する言葉である。

「あーwww暗いwww超納得っすwwwお嬢の国って意味としちゃぴったりっすねww」
(何かが地面にめり込む音)



・盾

名称:バックラー
腕に取り付ける小型の盾で攻撃を受け止めるというよりは
受け流す事を目的に作られた盾である。
比較的軽量で視界を妨げないため軽戦士にも愛用される。


名称:シルヴァガード
シルヴァテイルが愛用する両手に装着するアームガード。
見た目以上に頑丈で矢であっても技量に優れた者ならば弾き返すことが可能だ。
ただし腕を覆う面積分しか無いため、純粋な盾として使うにはやや頼りない部分がある。
避けきれない攻撃をとっさに防御するために活用していくのが基本となるだろう。


名称:シールド
ラウンドシールド、ヒーターシールドなど形状は様々。
騎乗戦闘を視野に入れるならばカイトシールドを選ぶのが基本である。

騎乗戦闘用の動物として「馬」という生き物もいるのだが、
スワンプランナー等の方が速力や耐久力に優れており、
何より戦闘に怯えて逃げることがない。

そのため馬はもっぱら食用なのだが、「馬力」という概念は存在している。
ちなみにスワンプランナーの馬力は9馬力であり、
馬に比べるとはるかに優れていることがわかる。


名称:ラージシールド
身の丈ほどもある巨大な大盾でタワーシールドとも呼ばれている。
防御性能は高いがその分重量があるため、腕力に優れた者しか扱えない。

ワンダラーが好んで挑戦していた「ガチャ」と呼ばれる宝くじ専用ギアの景品からは
「ボーダンシールド」という見た目はガラス板にしか見えない、
透明のタワーシールドが入手できたこともあったという。
見た目に反してカラクリガンの弾や魔法を容易に弾き返す
正体不明のガラス盾としてエクスプローラーの間では伝わっている。


名称:軍配団扇
軍団指揮用に作られた扇子であり、盾として使うには頼りない。
もっぱら部隊の指揮を高めるため、威儀を整えるために用いられる。

扇子はアズマにおいて悪しきモノノケを払い、
カミサマを呼び寄せるジンギの一つとして大切に扱われている。


名称:エナジーバックラー
防御性能はそこそこといった所だが、
非力なモノでも扱いやすいため愛用者が非常に多い小型盾。
何より見た目がかっこ良くなる、との事で今でも一部のエクスプローラーの間で流行中である。

多少のリスクを背負ってでもかっこ良く見せる事を大事にするという
外連味溢れるこの思想はかつてのワンダラーたちを思い出させる。


名称:スパイクシールド
前面だけにでなく側面にも鋭利な棘やソードブレイカーの役割を持つフックを備えた横に広い盾。
狭所での戦闘はやや苦手だが、適所で使いこなせば攻防一体の頼もしい防具となってくれるだろう。

中には両手にスパイクシールドを持って武器として戦うガーディアンもいたと言う。
しかし、回避率が高くなりすぎるためこの仕様は修正されたようだ。


名称:ストーンシールド
ものすごく気合の入った表情をしたプチリンの顔が彫り込まれた丸型の盾。
性能はまずまずといった所だがとにかく見た目のインパクトは十分である。
相手を驚かせて隙を作ることもできる…かもしれない。

プチリン自体はワンダラーからはマスコットとして愛されていたのだが、
やはりどこかで見たことがある姿のため、物議をかもしていたとか。
一体どこで見たことがあるというのだろうか?


名称:花冠の盾
ある人間とフラウは「消失の日」の前日、一つの約束を交わした。

「いつか必ず君の元へと帰ってきてみせる。
 例えどんな事があったとしても」

フラウは涙を流しながら自らの花冠を差し出してこういった。

「あなたが帰ってくるまで私はいつまでも待ち続けるわ。
 それまではこれが私だと思って。
 あなたが戻ってくること、ずっと信じているから」

そして人間はどことも知れぬ世界へと旅立った。
その後、人間とフラウが再会できたのかは定かではない。


名称:ミスリルシールド
魔法金属ミスリルで作られた中型の盾で、
青白く光る魔法のオーラが攻撃の衝撃をやわらげてくれる効果がある。

盾の装飾も他の盾に比べると幾分か豪華で、
一人前の証として駆け出しのエクスプローラーにとっては憧れの品となっている。


名称:アダマンシールド
アダマン製のラージシールドで、その防御性能は折り紙つきである。
ただしアダマンの赤茶けた色はまるで錆びた盾のような見た目で
安っぽく見えるということで一部のエクスプローラーからは非常に評判が悪い。
あるグラントの鍛冶屋はそのような評判を聞いては憤っているらしい。

「見た目ばっかり気にしてるようなちゃらついた野郎は
 一度床でも舐めてみっともない目にあえばいい!」


名称:デュラハンの盾
盾、というよりはデュラハンの首そのもの。
魔族でありながらデュラハンは忠義に厚い騎士である。
強き力と心を持った真の実力者が現れた時そのものを主として認め、自らが盾となる。
そして主を守るために全力を尽くすという。

もし彼の前で実力を示すことができたなら
このうえなく頼もしい味方となってくれるだろう。
もっとも持ち主の見た目は少々…いや、かなりアレな事になるが…


名称:氷河龍の盾
魔法と冷気に強い、氷龍グレイシャルの鱗でできた盾。
氷龍グレイシャルは非常に怠惰な性格でありめったに人前に姿を見せない。
性格的に他種族との交流が苦手で避けているだけとの説もあり、
そのような説に対して魔族『氷棺の受刑者』はこのように語ったとか。

「そりゃお嬢が飼うペットなんだし、
 根暗の引きこもりに決まってるっしょwww
 ペットは飼い主に似るもんっすよwwww」

次の瞬間、氷棺の受刑者は第四魔将デスに蹴飛ばされ、
クリスタルキャッスルの壁にめり込んだらしい。


名称:バーガトリシールド
ドラゴンシールドとも呼ばれる。
煉獄龍バーガトリの力を宿したその盾は持ち主に強い炎耐性と炎を操る力を与える。

煉獄をわが物顔で闊歩している凶暴な悪龍バーガトリを
討伐できるエクスプローラーは未だおらず、現在唯一の天敵は魔将イグニスだけである。

「炎に強いだぁ?だったらてめーより強ぇ炎で焼き尽くしてやるッ!!」

と、啖呵をきってイグニスは自らの炎で強引に焼きつくしてしまったらしい。
(ハッキリいってめちゃくちゃである)
その炎熱は極寒の地スノーホワイトにも届いたとか。
溶けた氷が滴る部屋の中、魔将デスは怒り狂ったらしい。

「また暑苦しい事してるのね、あのバカはッ!!」


名称:特大きのこシールド
『女王キノコ』アカシックツリーに生えていた、
きのこの傘をそのまま盾に加工したもの。
癒しの力を持つ胞子を周囲にふりまく性質がある。
胞子は独特の芳ばしい香りがするが、
吸い込みすぎると幻覚を見たり、むせる原因にもなるので注意が必要。

長旅や きのこの匂い 染みついて 秋が来るなり おのが服より
                 (俳人マツオ 特大きのこシールドを持って アカシャ山麓にて一句 )


名称:封印の手錠
第六魔将バロールが作り出した、力を封じ込める手錠。
分類は盾であるが手錠なだけに中央に穴が空いており、
盾として使う事自体が間違っている気がする。
しかし見た目に反して非常に優れた魔法による防御効果を持っている。

『単眼の巨神』アイングロースの腕を封印していた手錠なだけに、
人が装備できるはずがないほど巨大であったが、
魔法制御によりサイズが自由に変更できる事が判明した。

「ホッホッホ…拘束具を解除するというシチュエーション、心が躍るとは思いませんか?」


名称:天盤の盾
第七魔将ザバーニーヤが所有する、満天の星空が描かれた盾。
この盾に描かれた星空はフィルトウィズの星空ではなかった。
ワンダラーにとってはなじみのあるものだったらしいが・・・

「タイヨーケイ?何よそれ。この星?これは新しき星って呼ばれているわ。
 あたしが生まれる前から、この盾は天体観測所に置かれていたのよね」



・鎧

名称:フラワークロース
フラウ専用の可愛らしい衣装。手軽に入手できる防具でありながら、
強力な特殊効果を得ることができる優れた一品。
フラワークロースのデザインも異常なまでに多く、その数は数百種類以上にも及ぶ。
そのため、ワンダラーの間ではフラウという種族が
優遇されすぎているとの声が上がっていたらしい。


名称:レザーアーマー
なめし皮を用いて作られたこの軽鎧は、
多少の斬撃や打撃程度なら防ぐことはできるが、
強大な魔族に立ち向かうには心もとないのは確かである。
相応の体力と資金が備わっているのならば、
別の防具に着替えることをおすすめする。


名称:クロースアーマー
布の鎧とはいうが実際は厚手の服であり、防御効果はあまり期待できない。
厚手でありながら動きやすさだけは確保されている。
砂漠など金属鎧が熱した鉄板のようになるような場所ではそれなりに重宝される。


名称:ヘビーレザーアーマー
ワックスに浸けこみ煮込んだレザーアーマーは
優れた硬度を誇り、多少の打撃や斬撃にも耐えられるようになる。
それでも金属鎧には防御効果は劣るが、非力な者や軽戦士には頼もしい防具となるだろう。
ワックスに浸けこんだあとに防臭加工もされるため女性にも嬉しい仕様。


名称:路地裏の正装
レザーアーマーに肩アーマーやスパイクをつけただけの防具であるが
「いかにも」な小悪党の雰囲気を出せる事でローグ以外にも人気な防具。
思わずヒャッハー!と、叫びたくなる。
でも本当に悪い事はしちゃいけませんヨ。


名称:チェインメイル
メイルと銘打ってあるが実際はベストのような見た目をした防具である。
服の上から着こむ鎧で非常に軽量で動きやすい。
生地の裏には防刃用の金属繊維が編み込まれている。
ワンダラー達の間では「防刃ジャケット」「バリスティックアーマー」とも呼ばれていたそうだ。


名称:スケイルメイル
金属板を何枚もはり合わせた事で防御効果を高めた鎧である。
重量があるために体力のないものが着こなすのは難しい。

金属鎧の割には衣服のような柔軟性をもっており動きを妨げないが
少し動くだけでもカチャカチャ、じゃらじゃらと音が鳴るため少々耳障り。
そのため隠密行動には不向きである。


名称:ニンジャクロース
その名の通りアズマ出身の隠密、ニンジャたちが愛用する黒装束。
非常に軽い素材でできており、かつ、動いても一切音を立てない優れものである。

もっとも、本来隠密という任務に特化したクラスであるはずのニンジャであるが
フィルトウィズでは派手な戦い方を好む者も多い。
そういった者は鎖帷子と呼ばれるチェインメイルを好むようだ。


名称:アズマの甲冑
アズマの武具製造技術はフィルトウィズの中でも特に異彩を放っており、
独特の見た目と性能を持っている。

アズマの甲冑は、その殆どが木材で作られているにも関わらず
要所に施された金属の装飾が致命傷を避ける役割を持っている。
またウルシと呼ばれる塗料が魔法からも身を守ってくれる。
見た目と性能を両立させた、まさに芸術品と呼ぶにふさわしい防具だ。


名称:プレートメイル
全身を覆う金属鎧。物理攻撃に対して強力な防御性能を持っている。
鎧には隙間もなく刺突であっても有効打を与えることは難しい。
この鎧を着た者はまさに動く要塞として敵の脅威となるであろう。
ただし電撃に対してはあまり防御力を持たないため注意。


名称:スケルトンメイル
何の骨であるのかは定かではない、骨製の鎧。
一部の攻撃に対しては優れた防御効果を持っているが、
それを台無しにするかのような弱点も持っている。
見た目はやや悪趣味だが、一部「中二」的思考のワンダラーには人気だったようだ。


名称:弓道着
袴と軽鎧で1セットになった防具で、着用するだけでも精神が自然と引き締まっていく。
女性には胸当ても支給されるため、矢を放った際に
弦が胸に当たるといった事も防いでくれる。

弓を引く時は地に両の足をしっかりとつけて肘の角度にも注意しなければならない。
しかし、とあるアズマ出身のハンターの少女は、
有り得ない弓の引き方で魔族を打ち倒していたらしい。


名称:アシガルアーマー
アシガルとはアズマにおける雑兵の蔑称だといわれる。
彼らは資金が潤沢ではないため、なんと紙で鎧を作ってしまった。
資金はないが技術は確かだったらしく、かなりの防御効果を誇る。
その技術はいつしか魔族側に流出したらしく、
今では人間より魔族のほうがこの鎧をよく使用しているとか。


名称:スワンプスケイル
黒いワニのような鱗で作った頑丈なスケイルメイル。冷気に弱いという弱点をのぞけば、
通常のスケイルメイルより高い防御効果を期待できるだろう。
スワンプランナーは騎乗用動物として人間、魔族の双方に広く利用されているが
単体としての戦闘能力も中々のものである。


名称:アイススケイル
アイスリザードの鱗で作られた、白く輝くスケイルメイル。
本来リザードたちは寒冷に弱いのだが、
アイスリザードはあえて寒冷地に住まう種族である。

冷気に弱いという弱点を克服するためにあえて寒冷地に身を置いた事によって
弱点を克服するどころか寒い地でこそ、
己の真価を発揮できるようになった稀有な種族である。
もっとも、しっかりと炎に弱くなってしまったのでパワーアップできたかというと・・・


名称:漆黒の甲冑
漆黒の甲冑に身を包んだ魔族ブラックナイトは
駆け出しのエクスプローラーが最初に超えるべき壁となる魔族である。
生半可な実力では確実に返り討ちにあうが、
見事打ち倒す事ができたなら探索者として一人前の証となる。

かつてのワンダラーもソロでこのブラックナイトを倒せるということは
今後冒険者として必要なプレイスキルを備えている事の証明としていた。

故にブラックナイトは人間側から時には「師匠」と呼ばれる事もある。
ブラックナイト自身もこれを知ってか知らずか、
人間を試すかのような立ち回りを見せる事があるという。


名称:死霊貴族の服
第二魔将グレイヴディガーの配下となった亡国の貴族たち、
いわゆるゴーストが身にまとっていた服は、
着用者をまるで彼らのような半透明の姿にする。

この服を着ているものに対しては、強力な物理攻撃もまるで手ごたえを感じなくなる。
一説によれば実体の一部を魔法的な空間に隔離して、
物理的事象の干渉から限りなく遠ざけているとの事である。
ただし、魔法的な空間に滞在している実体は魔力の影響を非常に受けやすくなる。


名称:ミスリルスケイル
青白く光る魔法金属ミスリルで作られたスケイルメイル。
ミスリル片の1枚1枚に簡単な消音の魔法がこめられており、煩わしい音もしない。
軽く柔軟で着心地も悪くない為評判のよい逸品である。


名称:フルブロウン
優れた能力を持つフラウが着用するフラワークロースの上位版。
大げさなくらいに豪華な装飾が施されていることが多い。
しかし芸術世界の性か、デザインが前衛的すぎて
一般人には理解できないようなものもある。

中でも「サチコスタイル」と呼ばれるフルブロウンは
フラウ一人が着るには無理がある巨大さと無意味に派手な装飾が施された服である。
主に舞台劇などで使用されていたようだが…


名称:アダマンスケイル
グラント秘伝の製法により加工されたアダマン合金で作られたスケイルメイル。
プレートメイルに比べれば多少は動きやすいがやはり少々重い。

アダマンの原石を磨くにはアダマンを用いる。
普通の石や金属では磨く事さえ適わないのだ。


名称:青竜の道着
四聖獣と呼ばれるアズマの東西南北を守る伝説の獣を
図案化した道着である。青竜は東を守り、また春を司る。
春雷は青竜の起こす新たな命の芽吹きの報せである。
この道着を着た者には青竜から雷の加護を得る。

龍の姿とともに生命を司る樹が描かれる事が多いが、
一説によるとこの樹木こそが青竜の真の姿であると言われている。


名称:朱雀の道着
朱雀は南方を守り、夏を司る。
真夏の熱い陽光は朱雀が課する、生けるものへの試練であり同時に恵みでもある。
この道着を着た者には朱雀から炎の加護を得る。

朱雀の多くは霊獣フェニックスに似た姿として描かれるが、
アズマの古い巻物には赤髪の中性的な青年の姿で描かれているものもあったという。


名称:白虎の道着
白虎は西方を守り、秋を司る。
秋の実りを生けるものに分け与える慈悲と共に
自らの白き姿で冬という名の試練の到来が近い事を告げる。
この道着を着た者には白虎から俊足の加護を得る。

白虎の絵柄のモチーフは多くがシルヴァテイルであり、
若々しく美しい青年の姿で描かれる事が多い。


名称:玄武の道着
玄武は北方を守り、冬を司る。
冬という試練と安息をもたらし、世の乱れが生じた時には
生ける者に堅固たる守りの慈悲を与える。
この道着を着た者には玄武から冷気の加護を得る。

多くはのんびりとした亀の姿がモチーフとして描かれる。
その姿は今のワイズマンそのものであり、
ワイズマンたちは玄武の末裔だと考える者もいる。


名称:プチリンアーマー
ぷにぷにである。
あらゆる物理攻撃の衝撃をそのぷにぷにで和らげる。
魔法に弱いのはご愛嬌。

ぷにぷにと触っているだけでも幸せになれる。
ああ、幸せ。このまま埋もれてしまいたい。

あまりにも幸せすぎるさわり心地故に
一部の冒険者からは「ダメ人間製造鎧」とまで言われる。

いいじゃないですか、ぷにぷになんですから。
しあわせでしょ?(・ω・)


名称:ミスリルプレート
青白く光る魔法金属ミスリルで加工された全身金属鎧。
魔法に対しても優れた防御力を発揮する、冒険者たち憧れの逸品である。
また全身鎧であるにも関わらず中々軽量で動きやすい事も特筆すべき点である。


名称:どでカボチャアーマー
アーマーと銘打ってはいるが、フラウが遊び心で育て上げた巨大なカボチャを
そのままくりぬいて加工しただけの代物である。その割にはやけに防御性能に優れているのだが、
ひとたび炎を浴びれば美味そうな匂いを周囲に漂わせながらホクホクに焼き上がってしまう。

またその挑発的な見た目から敵愾心を煽るのに非常に効果を発揮する。
それがいい事なのか悪い事なのかは装備者次第である。
とにもかくにも見た目が悪くなる事だけは避けられないので
いろいろな意味で覚悟のいる装備品である。

それはそうとこの鎧を実際に食べてみたという報告例は何故か未だにない。
今度実際に誰かに食べてもらうのもいいかもしれない。


名称:アダマンプレート
アダマン合金を用いたことにより物理攻撃に対してはとことん強くなったが
とにかく重い上に鎧のカラーも赤茶色とお世辞にも見た目はよろしくない。
そのため、ネームドエネミーや魔将討伐を行うトップクラスのワンダラーの間では
「フルアダ マン」「アダマニスト」等と蔑称されていたようだ。

このような不名誉なイメージを払拭すべくグラントの
多くはアダマンのさらなる応用加工法を模索している。
見た目さえ気にしなければ確かに性能は良いのだが…


名称:斥力装甲
磁力獣ギロティナの背びれを加工したこの鎧は、
ギロティナの持つ斥力がそのまま残っており、
あらゆる攻撃をそらす効果が期待できる。

ただし強力な磁力はからくりギアや、ドライブギアと少々相性が悪いようで、
ギアの誤作動を稀に引き起こすことがある。

「磁石を近づけないでくださいよぉ!こちとら精密機器なんですからね!」
                               −とあるドライブギアの少女


名称:ミスリルファイバークロース
アルゲントゥムの吐き出す糸は柔軟さと丈夫さを絶妙なバランスであわせもっており、
またその加工のし易さからフィルトウィズ世界最高級の糸として知られる。
しかし、この糸を狙ってアルゲントゥムに挑んだ命知らずのエクスプローラーが
捕えられて生きたまま繭にされてしまうことも多い。
その繭はアルゲントゥムの子であるアルゲンキッズたちの糧となるのだ。


名称:世界樹装甲
ハイぺリオンダミーは第三魔将ハイぺリオンを模してつくられた木人で、
その精巧さと動きはハイぺリオン本人と見分けがつかない。
ただし、彼らはしょせん木人であるが故に言葉を発する事もなく、
自らの意思で動くこともない。主の命令にただ忠実に従うのみである。
もし打ち倒すことができたなら魔力は解け、たちまちただの木人形へと姿を戻すだろう。

世界樹装甲はそれらを一度解体し、鎧として再加工したものである。


名称:熾天使のドレス
蓮(はす)の花をモチーフにした、この世のものとは思えない美しさを誇るドレス。
フラワークロースやフルブロウンとは桁違いの防御性能。
そのドレスの美しさ(何よりザバーニーヤの愛らしさ)に目がくらんだ
ワンダラーたちは競ってザバーニーヤへと挑んだが、
天より降り注ぐ黒き雷の前に尽く消し飛ばされたと伝えられている。

第七魔将ザバーニーヤは魔将の中でも最も孤独に苛まれている者。
ザバーニーヤは自らの孤独を紛らわすため、
時折その姿を偽り地上へと降りてくることがあるらしい。
もし、きまぐれな彼女に気にいられたのなら非常な幸運、
あるいは非情なまでの不幸に見舞われることだろう。

「ふふっ、次はあいつで遊んでやろうっと。今度はすぐに『壊れ』なきゃいいんだけど♪」


名称:死神のゴシックドレス
髑髏の刺繍が施された、第四魔将デスが愛用する漆黒のゴシックドレス。
おどろおどろしさや不気味さはあまり強調されておらず、
耽美な雰囲気の中にどこか子どもじみた悪戯っぽい愛らしさが見え隠れしている。

かつてワンダラーたちが繰り広げたデスとの死闘の記録には
あえてデスの足元に倒れ込み、管理カードをかざすという奇行が目撃されたとの証言が多く残っている。
いずれのワンダラーも満たされた笑みを浮かべてデスに踏まれ、息絶えたという。

「死ね!死ね!死ね!この変態!豚ども!粉々になるまで踏みつけてやる!!」
「ありがとうございます!ありがとうございます!
 フヒヒwデス子たんの聖域SSがゲットできるならデスペナくらい安いもんだぜwww」


名称:ユグドラシルの幹

この鎧を身にまとうということはユグドラシルそのものを身にまとうに等しい。
命を司るユグドラシルはあらゆる危険から身を守り、またすさまじき再生の力を装備者に与える。

ハイぺリオンは自らの絶対的な地位と力を自覚しながらも、それでもなお憂いを抱いていた。
愛しきニーヤをあのような目にあわせてまでぼくは一体何を成せというのか…

傍らに寄り添う彼の妻、ロジエモールは手のひらを彼の手の甲へ優しく重ねた。





END


written by satsukix

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