英雄達の挽歌


「やあ、おサスライさん。いい日にこの街にやってきたね」

客から相伴をしこたま預かったらしく、
真っ赤にできあがった顔をした酒場の主人。
彼は上機嫌でカウンター越しから僕に話しかけてきた。

「随分と賑やかだな。今日は何か特別な日なのかい?」 

あちこちで陽気な音楽が聞こえてくる。
酒場はほぼ満席といっていいほどにごった返していた。
僕は管理カードを開き日付を確かめる。
7の月、変革の日。何てことはないただの平日…のはずだ。

「お祭りさ。今日は街の人間、エクスプローラー、そこらの野良フラウだって構やしない。
 飲んで、歌って、食べて、踊って。一晩中騒いで過ごすのさ」


そういって酒場の主人は僕のグラスにおごりだと言ってたっぷりとミードを勝手に注ぎだす。

「おいおい、勘弁してくれよ。俺はそんなに飲めないんだよ」 

決して酒が飲めないというわけではない。
気分が良くなるのは確かだ。
けれど体の自由が利きにくくなるあの感覚だけはどうにも未だに慣れない。
そのような事を随分前に旅先の酒場でNPCの仲間に話したら「子供じゃあるまいし」と笑われた事がある。
「俺の中身はまだ子供みたいなもんだよ」と、言い切る事はあの時結局できなかった。
そう言ったとして決して理解はしてもらえなかっただろうけど。

「そう付き合いの悪いことを言いなさんな。今夜ぐらい、
 今夜だけでもこの特別なお祭りに付き合ってやっておくれよ」


「・・・?」

少し首を傾げる。
明るく、喧しく騒いでいた男の言葉にしてはどこか寂しく、悲しみのようなものを感じた。
気のせいだろうか。

「俺はホセってんだ。おサスライさん、名前は?」

「カムイ。見ての通りアズマ出さ」

「なるほど、やっぱりアズマからか。その恰好を見りゃ誰だってわかるわな。
 キモノっていうんだっけな。それはそうとこの街にくるのも初めてかい?」


ホセと名乗った男はそういって少しいたずらっぽい笑みを浮かべた。
それをこちらも少し困った笑みを浮かべて返す。

「そうでもないんだ、50年ほど前にもここに来たことがある」

男の目が点になる。 
だけど嘘は言っていない。

フィルトウィズ世界は現実世界の12倍の速さで時間が流れている。
この世界に外部からアクセスしている人間、つまり僕たち「ワンダラー」にとっては
この世界の1年はあっという間に経過してしまう。
それでもログインしている間は体感時間は現実と等速だけども。

50年前、ここに街なんて無かった。
ただの鬱蒼とした森林地帯でろくなエネミードロップ品も採取品も手に入らない、
かつてワンダラーだった僕達も近づく理由のない地域だった。

だけどある日運営のテコ入れで毎年「期間限定ダンジョン」が出現するようになり、
一時の間だけ人で賑わう地域になっていったのを覚えている。
当時は「年に1度の神イベント!」なんて呼ばれ、熱心なプレイヤーが騒いでいたのだ。

そんな普段は何もない地域だったはずなのに
久しぶりにログインしてみるとそこには立派な街が出来上がっていたのだ。
特に用事があったわけではないけれど、興味がひかれないわけがない。
つまりぼくがこの街に立ち寄ったのはそういうわけだ。

「ははは!飲んでもいないのにもう酔っぱらっちまってるのかお前さんは!
 変な事を言うんじゃないぜ。この街は『3年前』にできたばっかりだ。
 50年前?それじゃ、あんたは相当な年寄りだって事になるな!
 素面の顔でそんなこと言われてもちっとも面白くないぜ」


当然こんな風に返される、なんてことはわかりきっていたのに何でこんなことを言ってしまったのだろう。
僕は苦笑しておとなしく注がれたミードを啜った。

「ははっ悪いね、出来の悪い冗談言っちまって。
 ところで特別なお祭りだって言ってたが、何が特別なんだ?」


空になったグラスをカウンターに置いてホセの顔を見た。

「英雄祭さ」

「英雄祭?」

「ああ、あんたも知っているだろう。
 数年前…『ワンダラー』と呼ばれる異世界の英雄たちが、
 ある日一斉にこの世界から姿を消した『消失の日』を。
 そして俺たち人類は間もなくして魔族の大侵攻にさらされた。
 奴らの戦力は圧倒的で、俺たちに到底かなうものではなかった。
 そこで我らが真の英雄!自由王リーベルタース様はある決断をした!」


酒が入って真っ赤だというのにやけに饒舌だ。
きっとこのホセという男はこれまでもこうして旅人に
この話を聞かせてきたのだろう。
まるで吟遊詩人のような語り口で話を続けていく。

「リーベルタース様はグランシュタットをはじめとした
 フィルトウィズの大陸西部を放棄を宣言、人類を東側へと誘導し、
 ある地点に巨大な防壁を築いた。それが『壁の町シュセン』だ。
 故郷を捨てることに反対するものも多かったが、結果的に人類は救われたんだ」


「そのシュセンの防壁を築くための良質な石材のとれる石切り場が街近くの森にあるんだ。
 この街はその石材を、今のシュセンへと運ぶための拠点として栄えていったのさ」


おかしいな、このエリア付近は何も採れない地域だったはずだけど。
仕様がいつの間にか変わったのだろうか。
少し首をかしげるがホセはそんな事を気にする様子もなく、話を続ける。

「そして人類と魔族、即ちカベノソトとカベノナカと世界を二分する
 シュセンが完成したのが今日、変革の日ってわけさ!
 この祭りは偉大なる自由王の英断と、巨大な防壁を築くため
 尽力した英雄達に感謝を捧げる祭りなんだ。どうだい?いい勉強になっただろう」


そういってホセは得意げな顔をして空になったグラスに再び酒を注いだ。
まいったな、と僕は苦笑を浮かべつつも「なるほどね」と一言返す。

「どうかカムイさんも一杯傾けてやってくれ。
 俺たちはこんな状況でも立派にたくましく、楽しく生き続けているぞ、
 偉大なる英雄たちにそう伝えるためにね。そのあとは…」


その時おーいという大きな呼び声が聞こえてくる。
言葉の途中でホセは後ろを向き苦笑いを浮かべてちぇっと軽く舌打ちをした。

「ああ、まいったな。仕事中じゃなきゃもっとお前さんに話をしてやれるのに!

どうやら常連の客に呼ばれたらしい。

「だいたいの事は分かったよ、ありがとう。
 ゆっくり祭りを楽しませてもらうとするよ」


そういって僕はいっぱいになったグラスを持ち上げて軽く片目を瞑ってみせた。
それを見て満足したのかホセはくるりとうしろを向いて呼び声のする方へと駆けていった。
後姿が人ごみの中に消えていくのを見届けてから僕は注がれた酒を一口啜った。

「…英雄、か」

かつて僕がその英雄…ワンダラーの一人だって言ったらどうなるだろうか。
酒に酔ってるな、とまた指をさされて笑われるのだろうか。
それとも。
「お前たちが急にいなくなったせいでひどい目にあった」と恨み事を言われるのだろうか。


「仕方なかったんだ」

何とも言えない後ろめたさを感じて自分に言い聞かせるように一人ごち、
酒を喉へと一気に流し込んだ。

そう、あの時僕たちは何の前触れもなく、この世界から追い出されたのだ。



*


数年前、いわゆる「消失の日」が起こる直前のフィルトウィズ。
自分たちがまだワンダラーだった時代。
僕は当時の冒険仲間と肩を並べて街をブラブラと歩いていた。

「あーあ、明日でサービス終了とかありえないだろ。
 せっかくの神ゲーだってのに!もったいねぇよ。超もったいねぇ!
 なぁそう思わないか?カムイ」


「そんな事言ったってしょうがないだろう」

「しょうがないなんて事あるかよ、サービスを終わらせる理由すらハッキリ教えてくれないのにさ!」

先日のメンテナンス明けにフィルトウィズの公式サイトで突然大きな告知が掲載された。
件名には「[重要]フィルトウィズサービス終了のおしらせ」 と書かれていた。

「誠に申し訳ありませんがオンラインRPGフィルトウィズは諸事情によりサービスを終了させて頂きます。
 サーバー閉鎖の日程は下記の通りとなっております。これまでのご利用ありがとうございました」


『次のニュースです…「プロジェクトFW」が開発、運営を行っている
 オンラインゲーム「フィルトウィズ」のサービス終了を発表しました。
 「フィルトウィズ」は仮想現実世界を舞台にした世界的人気のオンラインRPGで、
 専用の端末を利用してプレイヤー自身の意識ごと仮想現実世界へログインする、
 いわゆる「体感型仮想現実システム」を利用したゲームです。
 しかし、フィルトウィズ開発チームは詳細は明らかにできないが重大な欠陥が発見されたとして、
 これらのサービスを1週間後に全て停止することを突然発表しました。
 これに対して猛反発するプレイヤーは多く、過激な抗議デモも行われる事態も発生しており…』


テレビやネット内のニュースでもこの突然の閉鎖騒動は大々的に報道された。
しかしサービス終了にいたる「重大な欠陥」については開発側からは何も告知されなかった。

そしてネットでは様々な憶測や議論が巻き起こった。

プレイに熱中しすぎるあまり体調管理を怠ってしまい、死亡する者が多発した、
フィルトウィズのウリでもあった「対話成長型AI」が予想以上に成長しすぎて制御不能になってしまった、
ゲームプログラムの中にとてつもないコンピューターウィルスが仕込まれていたなど、とんでもな噂もあった。
けれど結局のところ真相が明らかになることはなかった。

「こんな体感ゲームの後じゃコントローラーやらマウスやらで
 カチカチやるようなRPGじゃ満足できるわけないっての。
 あ〜あ…他のゲームまた探さないとなぁ」

 
そういって仲間が近くにある小石を蹴る。
それを見ながら僕は彼に向ってなんとなくたずねてみた。

「ところで思ったんだけどさ」

「何だよ?」

僕は街の中を歩く人々…NPC達を見ながらいう。

「俺たちがこの世界からいなくなったら、
 フィルトウィズってどうなるんだろう。この世界で暮らしてる人たちは…」


「そんなの決まってるだろう。サービス終了ってことはサーバが停まるんだろう?
 ってことはこの世界だって停まるってことさ。
 ひょっとしたら運営にサーバのデータも消されるんじゃないかな。
 だとしたらこの世界も消えちまうだろうね」


世界が、消えてしまう。
そんな言葉に僕は少し背中がぞくりとした。

「それって…ちょっと可哀そうなんじゃないかな。
 だって、この世界のNPCはよくわからないけど対話成長AIってのを積んでるんだろう?
 つまりこの世界で自分自身の考えを持って生きているってことじゃないか。
 それって人間とほとんど同じじゃないか?住む世界が違うってだけでさ」


そう言うと仲間は驚いた顔をした。
そして次にあきれたような表情で大きなため息をつく。

「はぁ…カムイ、お前ちょっとこのゲームに悪い意味で入れこみすぎじゃないの?
 流石にそりゃちょっとひくぜ」


「だって、そういうけどさ…」

「あのさぁ、カムイ。確かにこいつらはすげぇAIだか何だか積んでるかもしれないけどさ、
 結局『ゲームのプログラム』の一つに過ぎないんだよ。俺たち『人間』とは別物さ」


「・・・」

「そんな過度に思い入れしてるとゲームと現実の区別つかなくなっちまうぜ?
 ほら、海外ニュースであったじゃないか。
 恋愛シミュレーションゲームの女の子と現実世界で結婚式挙げたなんて男。
 ま、好きな物にありったけ情熱注ぎ込むってのは俺も嫌いじゃないぜ。むしろ好きさ。
 だけど現実とゲームの違いくらいは区別しておこうぜ?」


「ああ、わかってる…わかってるよ」

怪訝そうな表情を浮かべてこちらを見てくる。
少し棘のある言い方だが、彼なりに僕を心配しているのだ。
だから僕はそれ以上何もいわなかった。

「本当に大丈夫かよ…ああ、悪ぃ。そろそろ落ちないと。
 新しいゲーム見つけたらお前にもメール送るよ。
 じゃあな! 変なことであんまり深く悩むなよ?カムイ」


「ああ、ありがとう。・・・おやすみ。」

僕はログアウトエフェクトをまといながら光の粒子となって消えていく仲間の姿を見送る。
そして独りで再び街を見渡した。

澄み渡った青い空。
美しい街路樹。
整然と並んだ石造りの建物。
熱心に武器防具の手入れをしている屈強な冒険者。
忙しそうに荷物を運びまわる商人。
笑顔を浮かべて歩く人々。


一つの世界が。
ここにある全てが。
明日、消えてしまう。

そう思うと胸の奥がチクリチクリと痛んだ…

*

気がつくと僕はカウンターに突っ伏していた。
どうやら酒に酔って眠り、夢を見ていたらしい。

ゲームの中で酒に酔って夢を見る、というのもなんともおかしい話だが、
このフィルトウィズではそれができてしまうのだ。

「慣れない酒はやっぱり飲むもんじゃないな…」

苦笑しながらふらつく頭を抱え、壁にかかっている時計を見る。
時刻は夜明け前だった。
賑やかだった酒場はすっかり静まりかえっており、
酔いつぶれた者が数人、机や床でだらしなく眠りこけている。

よかった、消えていない…
安堵のため息をつく。
そういえば店の主人ホセの姿が見えない。
まさか酔いつぶれた人を放っておいて帰ってしまったのだろうか。

不意に外から鐘の音が聞こえてきた。
街中に聞こえるであろう程の大きな音だ。

「鐘の音…?」

僕はその音にひかれるように立ち上がり、
酔いつぶれた人たちをまたいで店の外へと出た。

うっすらと白む外には朝霧がかかっており幻想的な雰囲気を醸し出している。

そんな街の中を静かに歩く人たちの姿が見える。
皆、街の中央へと向かって歩いているようだ。
ゆっくりと朝霧の中へと消えていくその後ろ姿は昨晩と違って賑やかで明るい気配はなく、
むしろどこか物悲しく寂しさ漂う雰囲気だった。

「随分と重たい雰囲気だな…どこに行くんだろう」

僕は街の中央へと歩いて行く人々に後を追っていく。

街の中央は広場になっており、そこに街中の人々が集まっていた。
広場中央の石台には、白と黒を基調とした厳かな衣装を身にまとった花妖精、フラウたちが立っているのが見える。

「やぁ、カムイさん。あんたも来てくれたのか」

ふと後ろから肩を叩かれ振り向くとそこにはホセの姿があった。

「ああ、ホセさん。随分と重い雰囲気だけどこれは何だ?
 英雄たちに感謝をして騒ぐ祭りじゃなかったのか?」


そう尋ねるとホセは照れくさそうに鼻をすすってみせた。

「昨日一つ言い忘れた事があってね。
 英雄祭は、もう一つ大事な行事があるんだ。
 今から始まるからよく見ておくといい。
 …できれば、あんたも一緒に歌ってくれないか」


「歌う?」

そう聞き返すのとほぼ同時に鐘の音が鳴りやんだ。
あたりが静寂に包まれ、人々はフラウたちに注目する。
やがてフラウたちは小さな鈴を懐から取り出した。
そして鈴をシャン…シャンと鳴らしはじめる。

「あの壁の街シュセンが築かれる間にもたくさんの人が犠牲になった。
 避難をしている間に襲われた者、それらを守るために戦い続けた者。
 そして…突然世界から消えてしまったワンダラーたちもな」


「…ワンダラーだって?」

「ああ、そうさ。確かによくわからない事も多い変な奴らだった。
 それでも魔族と戦い俺たち人類を守り続けてきてくれた。
 俺たちにとっては彼らも間違いなく『英雄』なのさ。
 ワンダラーも含めて俺たちは彼ら『英雄』の尊い犠牲の元、こうして生き続けることができている。
 それを忘れない。…忘れちゃならないのさ。
 だから、俺たちは祭りの最後に『挽歌』を歌う。
 英雄たちの尊い犠牲があった事を決して忘れないためにね。


「・・・」

「一部じゃワンダラーたちは俺たちフィルトウィズの人間を見捨てたと言うが…
 俺たち街の人間はこう考えているんだ。
 ワンダラーたちは俺たちを見捨てたんじゃない。
 きっと最後の最後まで世界を守りつづけながら、
 俺たちに決して理解できない理由で消えていったんじゃないかってね。
 現にあの消失の日の前日に魔将の一人、イグニスがワンダラーの集団突撃で
 大きく勢力を後退させられたって記録もある。有名な話だろ?
 ワンダラーたちはきっと自分たちが世界からいなくなる事を踏まえて、
 少しでも俺たちを守ろうとしてくれたのさ」


「それは…」

違うと僕は言う事ができなかった。
その集団突撃の事は僕も知っていた。
同時にそんな高尚な目的があったものではないことも。
それはプレイヤーたちの開催するユーザーイベント通称「祭り」と呼ばれる、
サービス終了前の最後のお遊びに過ぎない行為だったのだ。
だけど彼らフィルトウィズ世界のNPCには勇敢な英雄的行為に見えていたらしい。
僕はその「祭り」に参加したわけではない。
けれど、それでもあまりにも申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

そんな僕の複雑な顔を見てホセは笑みを浮かべる。

「あんたも悲しんでくれるんだな。
 きっと英雄たちも喜んでくれるよ。
 さぁ、歌おうじゃないか。『英雄達への挽歌』を!」


シャン!と、ひときわ大きく鈴の音が鳴らされると、
どこからともなく荘厳なメロディーが街中に響き渡りだした。
人々はそれに合わせ、歌い出す。

弔いの歌「挽歌」を。

悲しみをなだめ、死者を偲び、未来のために自らを犠牲とした事を称えるために、歌われる。
その歌声は朝日が昇るまで街中に鳴り響いた。

挽歌を歌い終え、朝日が昇りきると人々は再びそれぞれに笑顔を浮かべて街の中へと戻っていく。

それを見てホセはうんうんと満足そうに頷き、僕の肩を軽くたたいた。

「さぁ、今日も英雄たちが守ってくれたこの世界で頑張ろうじゃないか!
 カムイさん、よかったらまた俺の店に遊びにきてくれよ!」


そういい残し、彼は自分の店へと戻っていった。

僕はその後ろ姿を見送りながらただ、ただ町の広場に一人立ち尽くしていた。

僕は。僕たちは英雄なんかじゃない。
それなのに人々はかつての僕たちを英雄として敬っていた。

きっとこの時の自分はなんとも言えない複雑でそして情けない顔をしていたに違いない。
フィルトウィズの朝日が顔を熱く明るく照らす。
僕は顔を両手で軽く覆った。

END


written by satsukix

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